《速報解説》
国税不服審判所
「公表裁決事例(平成31年1月~3月)」
~注目事例の紹介~
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
過去の公表裁決事例紹介はこちら
国税不服審判所は、2019(令和元)年9月26日、「平成31年1月から3月までの裁決事例の追加等」を公表した。
今回追加された裁決は表のとおり、全11件で、国税通則法が3件、所得税法、法人税法及び国税徴収法が各2件、相続税法及び登録免許税法が各1件となっている。11件の公表裁決のうち、国税不服審判所によって課税処分等の全部又は一部が取り消された裁決が6件、棄却された裁決が5件となっている。
【表:公表裁決事例平成31年1月~3月分の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決
本稿では、公表された11件の裁決事例のうち、「隠ぺい、仮装」の認定が争点となった国税通則法の事案2件と不動産開発権の譲渡の時期が争われた法人税法の事案1件について、その判断のポイントを中心に紹介したい。いつものお断りであるが、論点を整理するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。
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