顧問先の経理財務部門の
“偏差値”が分かる
スコアリングモデル
【第34回】
「個別決算業務のKPI
(その① 決算準備)」
株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦
はじめに
昨年の初夏の候にこの連載を始めたが、駟の隙を過ぐるが如く年改まり、早余寒の候、残すところ3回となった。そこで、今回から最終回までを、経理財務部門の業務の締めくくりである「個別決算業務」を評価するKPIの解説に当てて、連載の終着を図ることとしよう。
個別決算業務は、連結子会社を保有しない会社の決算報告書を作成する業務である。他のすべての業務の流れの最終地点に位置し、経理財務部門が最も主体性を持って取り組むことが経営者や利害関係者から期待されることを考えれば、個別決算業務は、経理財務部門のサービスレベルを直接的かつ総合的に映し出す業務である。
個別決算業務という呼称の語尾に、「管理」という文字を付けず、ただ「業務」と呼ばれているのは、それが他部門の業務を管理する性質のものではなく、それ自体が経理財務部門の本来業務であると理解されている表れかもしれない。
そこで、個別決算業務の入り口にあたる決算準備段階で経理財務部門が担うべき戦略性を評価するKPIを取り上げる。
◆KPIの項目◆
〔調査対象業務〕
個別決算業務
〔調査対象業務プロセス〕
決算準備
〔調査項目〕
経理財務部が、個別決算の期末処理方針を作成し、事前に経営層に報告するのは、直前決算期末日から遡って起算して何日前ですか。日数を回答欄に記入してください。
〔回答形式〕
「日数」
KPIが設定された業務プロセスの確認
まず、経済産業省スタンダードで整理された業務プロセスを引用しながら、このKPIに対応する業務プロセスを押さえておこう。
経済産業省スタンダードにおいて、スコアリングモデルの個別決算業務に対応する業務を単体決算業務と呼んでいるが、両者の内容は同じである。
この単体決算業務において、会社が担う一般的な機能として、「決算準備」、「決算手続」、「役員報告」、「監査対応」の4個の機能を挙げている。
今回解説するKPIは、「決算準備」を構成する唯一の機能である「事前準備」に関連する業務プロセスにおいて設定されている。
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