〈IT会計士が教える〉
『情報システム』導入のヒント (!)
【第9回】
「新システムの導入と旧システムのデータの取り扱い」
公認会計士 坂尾 栄治
-連載の目的-
この連載は、「日本IT会計士連盟」に所属する者が有志により、企業がさまざまな形態の『情報システム』を導入する際に遭遇し抱え込んでしまう“ありがちな疑問・問題”について取り上げ、その解決の糸口を示すことで、企業がスムーズにそのシステムを導入・運営できるよう手助けすることを目的とする。
はじめに
-新しいシステムを導入するとき-
新たにシステムを導入するときには、新システムで新たにできることに目が行きがちになる。導入フェーズでも、実現したいことを定義して、定義に基づき設計、設定、開発を行うことになる。頭の中は新機能のことでいっぱいである。
新システムが稼働したら、使いやすい入力画面からデータを入力し、今まで手作業で行っていた業務が自動化され、今まで見ることができなかった情報がボタン1つで表示されるようになる。
そう、新システムを導入する業務が全く新しい業務なのであれば、確かにそれでいいのだが、今まで行っていた業務を新システムによって改善したとなると少し話は違ってくる。
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