顧問先の経理財務部門の
“偏差値”が分かる
スコアリングモデル
【第5回】
「スコアリングモデルの特長」
~非会計情報を、定量化し、相対評価せよ~
株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦
はじめに
前回述べたとおり、スコアリングモデルは、経理財務を構成する18種類の業務について、「正確性」、「効率性」、「安定性」、「リスク管理」、「戦略性」の5つの視点で設定した137個のKPIを使って、経理財務部門のサービスレベルを評価する手法である。
スコアリングモデルは、経理財務部門のサービスレベルを評価する標準的な手法として経済産業省の実証事業により構築された。
おそらくこれより前にも、巷では経理財務部門のサービスレベルを評価する手法は存在していたであろう。それでも、この実証事業に経済産業省が取り組んだのは、スコアリングモデルがこれまでの国内外の取組みと決定的に異なる特長を備えており、国の事業として取り組む意義があると考えたからである。
では、他の取組みと異なるスコアリングモデルの特長とは何か。
これが、今回のテーマである。
他の取組みと異なる特長
スコアリングモデルがこれまでの国内外の取組みと決定的に異なる特長として、次の3つが挙げられる。
(1) 非会計情報
1つ目は、評価にあたり非会計情報を活用していることである。
そもそも、スコアリングモデルが評価の対象としているのは、財務指標で表される会社の経営成績の結果ではなく、経理財務部門が行う業務そのもののサービスレベルの良し悪しである。
そこで、会計情報が生成される前の業務プロセスに照準を当てて、組織のあり方や従業員の行動を変革することによって、直接的に管理し改善することができる非会計情報からKPIを作った。その必然的な結果として、137個のKPIとして、会計情報を加減乗除して作る財務指標は一切採用していない。
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