公開日: 2024/04/25 (掲載号:No.566)
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固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第36回】「1月1日に売却した家屋のその年の固定資産税等の納税義務者は売主であるとされた事例」

筆者: 菅野 真美

固定資産をめぐる判例・裁決例概説

【第36回】

「1月1日に売却した家屋のその年の固定資産税等の納税義務者は売主であるとされた事例」

 

税理士 菅野 真美

 

▷誰に固定資産税は課税されるのか

固定資産税は、賦課期日である毎年1月1日に固定資産の所有者に対して課する制度である(地方税法343①、359)。この場合の所有者は、土地又は家屋については、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録がされている者(地方税法343②)である。

したがって、賦課期日現在において上記の登記簿等に所有者として登記等されている者は、賦課期日前に当該不動産を他に譲渡しており、所有権を有しない場合も固定資産税が課されることとなる(※1)

(※1) 金子宏『租税法(第24版)』(弘文堂、2021年)777頁

これは、固定資産税を賦課徴収する市町村にとって、真実の所有者を調査して賦課徴収することが煩雑であるから、事務の合理化の観点からも一律な方法で課税する仕組みにしたのではないかと考えられるが、この制度に疑問をもつ納税者もいる。

今回は、1月1日に不動産を売却した売主に、固定資産税が賦課されるのは違法であるとして争われた裁決事例を検討する。

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固定資産をめぐる判例・裁決例概説

【第36回】

「1月1日に売却した家屋のその年の固定資産税等の納税義務者は売主であるとされた事例」

 

税理士 菅野 真美

 

▷誰に固定資産税は課税されるのか

固定資産税は、賦課期日である毎年1月1日に固定資産の所有者に対して課する制度である(地方税法343①、359)。この場合の所有者は、土地又は家屋については、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録がされている者(地方税法343②)である。

したがって、賦課期日現在において上記の登記簿等に所有者として登記等されている者は、賦課期日前に当該不動産を他に譲渡しており、所有権を有しない場合も固定資産税が課されることとなる(※1)

(※1) 金子宏『租税法(第24版)』(弘文堂、2021年)777頁

これは、固定資産税を賦課徴収する市町村にとって、真実の所有者を調査して賦課徴収することが煩雑であるから、事務の合理化の観点からも一律な方法で課税する仕組みにしたのではないかと考えられるが、この制度に疑問をもつ納税者もいる。

今回は、1月1日に不動産を売却した売主に、固定資産税が賦課されるのは違法であるとして争われた裁決事例を検討する。

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連載目次

固定資産をめぐる判例・裁決例概説

第1回~第20回 ※クリックするとご覧いただけます。

筆者紹介

菅野 真美

(すがの・まみ)

税理士・社会福祉士・CFP

関西学院大学法学部政治学科卒業後、平成2年税理士試験合格。
平成18年まで新日本監査法人大阪事務所並びに関係会社において、監査並びに税務コンサルティング業務に従事。
その後、日本租税綜合研究所主任研究員を経て、税理士事務所開業。現在、東京税理士会芝支部、信託法学会会員、成年後見法学会会員。

【主な著書】
・『老後の備え・相続から教育資金贈与、事業承継まで 「信託」の基本と使い方がわかる本』日本実業出版社
・『税理士のために国外転出時課税と国際相続について考えてみました』中央経済社
・『申告なし・税金なしの贈与使いこなしQ&A 教育・結婚・子育て資金一括贈与+ジュニア NISA』中央経済社
・『顧問税理士なら答えて!個人の国際課税Q&A 結婚・転勤・移住・留学・運用・相続アラカルト80』(共著)中央経済社
・『教育資金の一括贈与非課税制度完全ガイド』中央経済社
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