公開日: 2023/11/22 (掲載号:No.545)
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固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第32回】「土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分について鑑定評価額に基づく按分が認められた事例」

筆者: 菅野 真美

固定資産をめぐる判例・裁決例概説

【第32回】

「土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分について
鑑定評価額に基づく按分が認められた事例」

 

税理士 菅野 真美

 

▷土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分

土地・建物一括譲渡の場合において、そのうち土地部分・建物部分の価額が明確でないケースもあるため、何らかの基準で按分する必要がある。

【第24回】で解説した大阪地方裁判所令和2年3月12日判決においては、契約で定められた建物と借地権の価額について課税庁が否認し、固定資産税評価額に基づく按分に基づいて更正処分を行った。この処分に不服な納税者が訴訟を起こしたが、裁判においても課税庁の主張が支持された。これは、土地・建物の買手である法人が、築年数のかなり経過した建物について、固定資産税評価額の約42.86倍の価額(借地権は約1.35倍の価額)を売買価額としており、おそらく消費税の節税のための極端事例であったことが、裁判所の判断の根底にあると考える。

それでは、土地と建物の価額の按分比率について、固定資産税評価額に基づく場合と鑑定評価額に基づく場合で、大きく異なる場合はどのように判断されるのか。

今回は、土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分について、課税庁が主張する固定資産税評価額に基づく按分比率ではなく、鑑定評価額に基づく按分比率に基づく価額が認められた事例を検討する。

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固定資産をめぐる判例・裁決例概説

【第32回】

「土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分について
鑑定評価額に基づく按分が認められた事例」

 

税理士 菅野 真美

 

▷土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分

土地・建物一括譲渡の場合において、そのうち土地部分・建物部分の価額が明確でないケースもあるため、何らかの基準で按分する必要がある。

【第24回】で解説した大阪地方裁判所令和2年3月12日判決においては、契約で定められた建物と借地権の価額について課税庁が否認し、固定資産税評価額に基づく按分に基づいて更正処分を行った。この処分に不服な納税者が訴訟を起こしたが、裁判においても課税庁の主張が支持された。これは、土地・建物の買手である法人が、築年数のかなり経過した建物について、固定資産税評価額の約42.86倍の価額(借地権は約1.35倍の価額)を売買価額としており、おそらく消費税の節税のための極端事例であったことが、裁判所の判断の根底にあると考える。

それでは、土地と建物の価額の按分比率について、固定資産税評価額に基づく場合と鑑定評価額に基づく場合で、大きく異なる場合はどのように判断されるのか。

今回は、土地・建物一括譲渡の場合における対価の区分について、課税庁が主張する固定資産税評価額に基づく按分比率ではなく、鑑定評価額に基づく按分比率に基づく価額が認められた事例を検討する。

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連載目次

固定資産をめぐる判例・裁決例概説

第1回~第20回 ※クリックするとご覧いただけます。

筆者紹介

菅野 真美

(すがの・まみ)

税理士・社会福祉士・CFP

関西学院大学法学部政治学科卒業後、平成2年税理士試験合格。
平成18年まで新日本監査法人大阪事務所並びに関係会社において、監査並びに税務コンサルティング業務に従事。
その後、日本租税綜合研究所主任研究員を経て、税理士事務所開業。現在、東京税理士会芝支部、信託法学会会員、成年後見法学会会員。

【主な著書】
・『老後の備え・相続から教育資金贈与、事業承継まで 「信託」の基本と使い方がわかる本』日本実業出版社
・『税理士のために国外転出時課税と国際相続について考えてみました』中央経済社
・『申告なし・税金なしの贈与使いこなしQ&A 教育・結婚・子育て資金一括贈与+ジュニア NISA』中央経済社
・『顧問税理士なら答えて!個人の国際課税Q&A 結婚・転勤・移住・留学・運用・相続アラカルト80』(共著)中央経済社
・『教育資金の一括贈与非課税制度完全ガイド』中央経済社
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