固定資産をめぐる判例・裁決例概説
【第59回】
「一の収用換地等に係る事業で、2以上の年にわたる資産の譲渡のうち、最初の年以外の資産の譲渡に該当するから、特別控除の適用を受けることはできないとされた事例」
税理士 菅野 真美
▷収用の特別控除と一の事業について、資産の譲渡が2年以上にわたったときの適用
収用等は、公共の用に供するため、半ば強制的に資産の譲渡をすることである。譲渡対価として補償金を受け取ることがあるが、迅速な収用を実現させるために一定の条件を満たす場合は、譲渡益のうち5,000万円までの損金算入を認める制度がある(措法65の2)。
要件はいくつもあるが、その一つとして一の収用換地等に係る事業について、2年以上にわたって譲渡が行われたときは、最初の年の譲渡に限られること(措法65の2③二)がある。これは、資産の譲渡を分割して行うことを認めると、迅速な収用が難しくなり、かつ、特別控除の限度額を意図的に増額させることになることから制限を設けた規定である。
とはいっても、収用等に供される状況によっては、やむを得ず、2年以上にわたって資産の譲渡が行われる場合がある。このようなケースに対応するために次の通達がある。
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