顧問先の経理財務部門の
“偏差値”が分かる
スコアリングモデル
【第7回】
「スコアリングデータから
優秀な会社の傾向を読み取る」
~総合スコア~
株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦
はじめに
前回までに述べたとおり、スコアリングモデルは、会社の経理財務部門のサービスレベルを評価する標準的な手法として、経済産業省の実証事業により構築された手法である。
読者が顧問先にスコアリングモデルを活用すれば、スコアリングモデルによる評価結果は、「総合スコア」、「財務諸表の信頼性スコア」、「業務の有効性・効率性スコア」、「5つの視点別スコア」、「18種類の業務プロセス別スコア」、「137個のKPI別スコア」として提供され、顧問先の経理財務部門のサービスレベルが「見える化」される(図表3)。
図表3 スコアリングモデルの概要(再掲)
※画像をクリックすると、別ページでPDFファイルが開きます。
そこで、今回から3回にわたり、実際のスコアリングデータを紹介しながら、スコアから読み取られた優秀な会社の傾向について紹介する。
今回取り上げるのは、「総合スコア」である。総合スコアは、第3回で述べた「正確性」、「効率性」、「安定性」、「リスク管理」、「戦略性」から見た経理財務のサービスレベルの総合力を表すスコアである。
総合スコアの全体分布
まず、平成18年に行った134社によるスコアリングデータを紹介する。
参加した会社名は、図表11のとおりである(いずれも当時の呼称)。
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