固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第21回】「区分所有のマンションのうち事務所用の部分について、居住部分と異なる経年減点補正率を適用して評価額を計算することが違法か否かで争われた事案」
共有の財産の固定資産税は、共有者に連帯納付義務がある。共有財産について、共有持分に応じて、ある共有者が固定資産税を納付したが、他の共有者が納付しなかった場合は、他の共有者持分相当の固定資産税も納付しなければならない(地方税法第10条の2)。しかし、区分所有のマンションの居住者の1人が固定資産税を納付しなかったことにより、全く関係のない他のマンションの居住者が連帯納付義務を負わされることは不合理である。
〔事例で使える〕中小企業会計指針・会計要領《収益・費用の計上-収益認識》編 【第1回】「自社ポイントの付与」
今回の『収益認識』編では、中小企業に適用義務化されなかった収益認識会計基準や平成30年度税制改正後の法人税等の取扱いによる会計処理をご紹介します。それらの中から今回は、「自社ポイントの付与」を取り上げます。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第130回】三協フロンテア株式会社「調査委員会調査報告書(2022年6月27日付)」
三協は、2022年1月から開始された東京国税局の税務調査及び三協による調査の過程で、以下の事実が判明したため、これらの案件の実態究明とその範囲の拡大の程度を確定することを目的として、2022年3月23日に、調査委員会を設置した。
開示担当者のためのベーシック注記事項Q&A 【第3回】「収益認識に関する注記②」-収益を理解するための基礎となる情報-
当社は連結計算書類の作成義務のある会社です。連結注記表及び個別注記表における収益認識に関する注記のうち「収益を理解するための基礎となる情報」について、何を記載すればいいか教えてください。
日本の企業税制 【第107回】「各府省庁の「令和5年度税制改正要望」を概観する」
令和5年度の予算編成に向けた各省庁の概算要求が8月31日、締め切られ、岸田文雄総理が就任して初めてとなる今回の概算要求は、一般会計の総額が110兆円規模となった。
予算要求と併せて、各府省庁から令和5年度税制改正要望も出揃った。
谷口教授と学ぶ「国税通則法の構造と手続」 【第6回】「国税通則法5条(~7条の2)」-国税の納付義務の承継-
国税通則法は国税の納付義務の承継を、相続の場合(5条)、法人の合併の場合(6条)、法人(人格のない社団等を含む。3条参照)が人格のない社団等の財産に属する権利義務を包括承継した場合(7条)、信託の受託者の任務終了に伴い新受託者が就任した場合等(7条の2)の私法上の包括承継(民法896条、会社法2条27号・28号、748条、信託法163条等参照)の場合について規定している(ほかに会社更生法232条1項も参照)。
〔令和4年度税制改正における〕賃上げ促進税制の抜本的見直しについて 【第1回】
令和4年度の税制改正によって、従来の「人材確保等促進税制」が「賃上げ促進税制」に抜本改正された。また、従来の「中小企業向け所得拡大促進税制」についても、この「賃上げ促進税制」に統合される形で整理されている。
令和4年度税制改正における『グループ通算制度』改正事項の解説 【第7回】
ここで、通算内適格合併とは、その通算終了事由が生じた時前に行われた適格合併のうち、その適格合併の直前の時において通算親法人との間に通算完全支配関係がある法人を被合併法人及び合併法人とするもの並びに通算親法人との間に通算完全支配関係がある法人のみを被合併法人とする合併で法人を設立するものをいう。
〈ポイント解説〉役員報酬の税務 【第42回】「会社の解散に伴う役員退職給与の支給」
取締役と清算人のいずれも法人税法上の役員に該当するとされていますが、会社の解散に伴い、役員が取締役を退任して清算人に就いた場合に支給した役員退職給与は、損金算入が認められるのでしょうか。
