公開日: 2022/11/24 (掲載号:No.496)
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これからの国際税務 【第34回】「金融口座に関する自動的情報交換の拡大について」

筆者: 青山 慶二

これから国際税務

【第34回】

「金融口座に関する自動的情報交換の拡大について」

 

千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二

 

1 はじめに

(1) OECDを中心とした国際協力の進展

G20/OECDが取り組む国際課税に関するルール作りは、約140ヶ国がOECD・IFの枠組みに参加するBEPSプロジェクトに基づく制度改革と、165ヶ国が参加する「税の透明性及び情報交換に関するグローバルフォーラム」(以下単に「グローバルフォーラム」と呼ぶ)による国際協力の2本柱で進展してきている。

グローバルフォーラムの活動は、OECDの年次報告書(注1)によれば、2009年にOECDが銀行秘密の終焉を宣言して以降、要求に基づく情報交換(EOIR)の仕組みの効率化及び金融口座情報の自動的情報交換(AEOI)の創設を2大テーマとして、国境越えの租税逋脱に対して大きな成果を上げてきたと評価している。

(注1) OECD,“OECD Work on Taxation”(Nov.2021)による。なお、OECD,“Peer Review of the Automatic Exchanges of Financial Account Information 2022”(Nov.2022、以下「AEOI年次報告書」と呼ぶ)では一部の計数につき、追加修正がされている。

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これから国際税務

【第34回】

「金融口座に関する自動的情報交換の拡大について」

 

千葉商科大学大学院 客員教授
青山 慶二

 

1 はじめに

(1) OECDを中心とした国際協力の進展

G20/OECDが取り組む国際課税に関するルール作りは、約140ヶ国がOECD・IFの枠組みに参加するBEPSプロジェクトに基づく制度改革と、165ヶ国が参加する「税の透明性及び情報交換に関するグローバルフォーラム」(以下単に「グローバルフォーラム」と呼ぶ)による国際協力の2本柱で進展してきている。

グローバルフォーラムの活動は、OECDの年次報告書(注1)によれば、2009年にOECDが銀行秘密の終焉を宣言して以降、要求に基づく情報交換(EOIR)の仕組みの効率化及び金融口座情報の自動的情報交換(AEOI)の創設を2大テーマとして、国境越えの租税逋脱に対して大きな成果を上げてきたと評価している。

(注1) OECD,“OECD Work on Taxation”(Nov.2021)による。なお、OECD,“Peer Review of the Automatic Exchanges of Financial Account Information 2022”(Nov.2022、以下「AEOI年次報告書」と呼ぶ)では一部の計数につき、追加修正がされている。

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連載目次

これからの国際税務

筆者紹介

青山 慶二

(あおやま・けいじ)

現 職:千葉商科大学大学院 客員教授
    21世紀政策研究所 国際租税研究主幹
専 門:国際租税

【略歴】
1971年 東京大学法学部卒業
1973年 東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了(法学修士)、国税庁入庁
1998年 国税庁国際業務課長
2003年 ニューヨーク大学ロースクール客員研究員
2004年 国税庁審議官(国際担当)
2006年 国税庁退職、筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
2012年 早稲田大学大学院会計研究科教授(2019年3月定年退職)
2020年 千葉商科大学大学院客員教授

【主な審議会等委員】
OECD租税委員会(1998年~2000年、2004年~2006年)
経済産業省国際課税小委員会座長(2008年~2014年)
国連経済社会理事会・税に関する専門家委員会 委員(2009年~2014年)
国際租税協会(IFA)常設研究企画委員会 委員(2010年~2018年)
政府税制調査会専門家委員会 特別委員(2010年~2011年)

【近年の著書】
『米国内国歳入法第482条(移転価格)に関する財務省規則』社団法人日本租税研究協会(1995年)
『国際課税の理論と実務』(共著)有斐閣(1997年)
『改訂版国際課税の理論と課題』(共著)税務経理協会(1999年)
『租税条約の理論と実務』(共著)清文社(2008年)
『日本の税をどう見直すか』(共著)日本経済新聞出版社(2010年)
『国際課税の理論と実務73の重要課題』(共著)大蔵財務協会(2011年)
『現代税制の現状と課題(国際課税編)』(単著)新日本法規出版(2017年)

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