解説一覧
税務・会計分野に関する各種制度や実務論点を体系的に解説した記事をまとめたカテゴリです。法人税・所得税・消費税・相続税などの主要税目に加え、財務会計・管理会計・監査分野の解説や実務対応のポイントまで幅広く掲載しています。条文の趣旨や通達、判例・裁決事例を踏まえながら、制度の背景と実務上の留意点を整理し、専門職や企業担当者が実務判断に活用できる内容を提供しています。分野別の詳細カテゴリもあわせてご参照ください。
谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」 【第5回】「租税法律主義と申告納税制度」-申告納税制度における納税者と税務官庁との相互チェック構造-
前回は、租税債務関係説のパラドックスを論じ、その克服の試みの1つとして、最後に(Ⅳ)、課税処分取消訴訟における当事者間の「対等な攻撃防御」についてその重要性を説いたが、今回は、争訟手続を含む租税手続全般について、手続当事者としての納税者と税務官庁との対等性が、前回Ⅲ1でみた手続的保障原則から要請され、申告納税制度においては納税者と税務官庁との相互チェック構造としてある程度は具体化されていることを述べた上で、その対等性や相互チェック構造が、原理的には、前々回・前回とみてきた租税債務関係説によって正当化されることを明らかにすることにしたい。
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法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【第5回】「法人税の課税所得計算と損金経理(その5)」
それでは、法人税法上、費用収益対応の原則と権利確定主義との関係はどうなっているのであろうか。この点について学説は明確ではないが、筆者は以下の通り理解すべきではないかと考えている。
すなわち、収益については、権利確定主義に基づき(費用を参照することなく単独で)計上すべき年度が決まる。一方で、費用については、前述の通り、償却費を除き債務の確定したものが損金に計上されることとなるが(債務確定主義ないし基準)、その確定の基準が明示されておらず、原則として収益を参照しないと年度帰属が決まらないのである。
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相続税の実務問答 【第30回】「財産の取得の状況を証する書類(相続分がない旨の証明書を提出する場合)」
平成30年8月20日に母が亡くなりました。相続人は、姉と妹である私の2人です。母の主な遺産は、母と私が居住の用に供していた川口市内の土地及び建物です。
姉と協議をした結果、姉は母から多額の生前贈与を受けていたことから、川口市内の土地及び建物を私が相続することとなりました。土地及び建物の相続登記をするに当たり、遺産分割協議書は作成せずに、姉に「相続分がない旨の証明書」を作成してもらい、これを登記原因を証する書類の一部として相続登記を行いました。
私が取得した土地は特定居住用宅地等に該当することとなりますので、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例(租税特別措置法第69条の4第1項)を適用したいと考えていますが、相続税の申告書にこの「相続分がない旨の証明書」を添付することにより、この特例を適用することができますか。
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〔ケーススタディ〕国際税務Q&A 【第9回】「一連の事業活動をグループ全体で遂行する場合の税負担の最適化」
日本法人である当社は、海外(A国)の製造子会社で商品を製造した上で、海外(B国)の販売子会社を通じて各国で販売しています。
グループ全体での税負担を最適化するために留意すべき点について教えてください。
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〈桃太郎で理解する〉収益認識に関する会計基準 【第2回】「桃太郎と契約したイヌの貸借対照表はこうなる」
イヌ・サル・キジたちは、桃太郎の鬼退治についていくことを約束しました。この約束が「契約」であるということは、【第1回】で見たとおりです。
では、その契約は、収益認識の対象となるものでしょうか。
これが次に考えるべきことです。
さっそく、桃太郎とイヌ・サル・キジたちの契約内容を見ていきましょう。
契約内容を見極めるにあたって大事なのは、「権利」と「義務」を識別することです。
桃太郎の権利と義務を書き出してみます。
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「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の徹底解説 【第10回】
買戻契約とは、企業が商品・製品を買い戻す義務(先渡取引)、企業が商品・製品を買い戻す権利(コール・オプション)を有している場合、又は、企業が顧客の要求により商品・製品を買い戻す義務(プット・オプション)を有している場合をいう。
買い戻す商品・製品には、以下の場合がある。
・当初において販売した商品・製品である場合
・当初において販売した商品・製品と実質的に同一のものである場合
・当初において販売した商品・製品を構成部分とする商品又は製品である場合
会計処理は「先渡取引及びコール・オプション」の場合と「プットオプション」の場合で別に検討する必要がある。
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企業経営とメンタルアカウンティング~管理会計で紐解く“ココロの会計”~ 【第9回】「ココロのアンカーにご用心②」
PN社は、文具や雑貨の製造・販売を手がけるメーカーです。
風邪で休んでいた経理部長が、3日ぶりに出勤しました。
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酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第71回】「社会通念から読み解く租税法(その2)」
離婚に伴う財産分与については、既に過去の最高裁判決によって、財産分与を行った者に対して譲渡所得課税がなされるとされている。
すなわち、最高裁昭和50年5月27日第三小法廷判決(民集29巻5号641頁)は、次のように述べ、財産分与者に対する譲渡所得課税を肯定する。
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法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【第4回】「法人税の課税所得計算と損金経理(その4)」
法人税法における損金性、すなわち当該損金をどの年度において計上するのかという年度帰属の問題を理解するにあたり、避けて通れないのが「費用収益対応の原則」と「権利確定主義」についてである。以下でそれぞれの意義を確認しておきたい。
まず費用収益対応の原則(matching principle)であるが、これは一般に、経済活動の成果をなす収益と、それを得るために費やされた犠牲としての費用を、厳密に対応づけその差額を利益として算定することを通じて、各会計期間の経営成績を適切に測定するという、企業会計における利益計算の基本原則であると解されている(※1)。
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租税争訟レポート 【第40回】「所得税法第204条第1項第6号に規定する「ホステス等」の意義とは(国税不服審判所平成30年1月11日裁決他)」
本稿では、去る9月27日に公表された裁決事例のうちから、キャバクラを経営する審査請求人がキャストに支払った金銭が給与であると判断された裁決と同じく、自ら経営するキャバクラのホステスの支払った金銭が、給与であるとして納税告知処分を受けた原告(控訴人、上告人)の訴えを裁判所が否定した判決を検討することにより、所得税法第204条1項6号に規定する「ホステス等」の意義を考えてみたい。
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