組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第54回】
平成18年度税制改正により、非適格合併等における受入処理が明確化された。具体的には、以下のものが規定されている。
(イ) 資産調整勘定
(ロ) 差額負債調整勘定
(ハ) 退職給与負債調整勘定
(ニ) 短期重要負債調整勘定
これらの基本的な考え方は、「企業結合に関する会計基準」に規定されているパーチェス法における以下の考え方に類似している。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第40回】「虚偽の遺産分割協議の無効確認判決の確定を後発的理由とする更正の請求事件」~最判平成15年4月25日(集民209号689頁)~
XABCDを相続人とする相続が開始したが、同人らは、真実そのように遺産分割する意思はなかったのに、通謀の上、相続税を最も軽減できる内容の遺産分割が成立したものとして、虚偽の遺産分割協議書を作成した。そして、Xは、当該遺産分割協議書の内容に基づき相続税の申告をした。
その後、XとABCD間で紛争が生じたため、ABCDは、Xに対し、遺産分割協議の無効確認請求訴訟を提起し、当該遺産分割協議の無効を確認する判決が確定した。
そこでXは、当該判決の確定により遺産が未分割となった結果、納付すべき税額が過大になったとして、Y税務署長に対し、更正の請求を行った。しかし、Y税務署長は、Xに対し、更正すべき理由がない旨の通知をした。これを受けて、Xが通知処分の取消しを求めて提訴したのが本件である。
企業結合会計を学ぶ 【第1回】「企業結合会計の全体像」
「企業結合」とは、ある企業又はある企業を構成する事業と他の企業又は他の企業を構成する事業とが1つの報告単位に統合されることである(企業結合会計基準5項)。
この定義から分かるように、企業結合会計基準は、経済的に独立した企業同士の取引に限定することなく、法的に独立した企業同士の取引を対象としているため、企業集団内における合併、吸収分割、現物出資等の取引(共通支配下の取引)が含まれることとなる(企業結合会計基準118項)。
M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第9回】「固定資産の分析(その2)」-有形固定資産②-
買収対象となる事業用不動産の評価額については、通常の場合、不動産鑑定士による不動産鑑定を行うことが一般的である。しかしながら、事業用不動産であっても重要性の低いもの、例えば償却が完了している倉庫建物や、地方営業所の土地建物などは、不動産鑑定の費用対効果の観点から、簡略な評価で済ませるケースも多い。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第76回】五洋インテックス株式会社「第三者委員会調査報告書(平成30年5月7日付)」
五洋インテックスは、「外部通報」により、過年度におけるタブレット端末の販売、太陽光パネルなどの販売及びその他の新規事業に関する取引に関して、会計処理の妥当性について懸念がある旨の指摘を受け、本件各取引に係る会計処理の内容と同会計処理に関する事実等の究明を開始するとともに、平成30年3月27日、外部の専門家により構成される第三者委員会を設置した。
monthly TAX views -No.68-「出始めた『富裕税』の議論」
ポピュリズムの蔓延する欧州で、富裕税の議論が出始めている。格差是正や財源不足のおり、政治的には飛びつきやすいテーマである。
富裕税の課税ベースは、個人(あるいは法人)の純資産、つまり総資産から負債を差し引いたもので、経常的資産税、あるいはネット・ウエルス・タックスと呼ばれる税だ。法人が課税される場合もある。
企業の[電子申告]実務Q&A 【第1回】「大法人の電子申告義務化の全体像」
2004年2月に名古屋国税局管内でスタートし、同年6月に全国拡大した「国税電子申告・納税システム(e‐Taxシステム)」も、今年(2018年)で15年目に突入しました。
しかしながら、直近(2016年度)の法人税の電子申告利用率を見てみると、全法人ベースでは79.3%の利用率であるのに対して、国税局調査部所管の大企業(原則、資本金1億円以上の法人)に限っては未だ56.9%の利用率にとどまっています。
〔平成30年度税制改正で創設された〕コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)のポイント 【第2回】「生産性向上特別措置法に係る諸手続」
平成30年度税制改正において、「革新的情報産業活用設備を取得した場合の特別償却又は法人税額の特別控除制度」(いわゆる「コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)」)が創設された。本連載では、当該税制の概要や手続等について解説する。
当該税制を適用するためには、生産性向上特別措置法に係る手続を経た上で設備投資を行う必要がある。そこで【第2回】では、生産性向上特別措置法に係る諸手続について解説する。
特別事業再編(自社株対価M&A)に係る課税繰延措置等特例制度の解説 【第2回】「特別事業再編計画の認定要件」
特別事業再編計画の認定を受けたものが支援制度の対象となり、認定を受けた事業者による自社株式を対価とした株式取得に応じた株主について、株式の譲渡損益への課税繰延措置が適用されることとなる。
改正産業競争力強化法に定められた「特別事業再編計画の認定要件」は次のとおり。
