《速報解説》 一部の相続人から更正の請求があった場合の他の相続人に係る除斥期間の見直し~令和5年度税制改正大綱~
本稿では、令和4年12月23日に閣議決定された令和5年度税制改正大綱に示された、「一部の相続人から更正の請求があった場合の他の相続人に係る除斥期間の見直し」について解説する。
《速報解説》 会計士協会が「倫理規則に関するQ&A」として、監査法人監査における監査人の独立性に関する実務ガイダンス案を公表~監査法人の計算書類を対象とする監査業務における倫理規則適用上の留意点など示す~
2022年12月23日、日本公認会計士協会は、「倫理規則実務ガイダンス「倫理規則に関するQ&A-監査法人監査における監査人の独立性について-(実務ガイダンス)」(公開草案)」を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 ストックオプション税制の見直し~令和5年度税制改正大綱~
令和4年12月16日公表の「令和5年度税制改正大綱」(与党大綱)において、ストックオプション税制の見直しが行われることが明らかとなった。本稿ではその概要について解説を行う。
《速報解説》 JICPA含む関係4団体が、中小企業会計指針の改正案を公表~収益の計上基準の注記に含める事項を追加のうえ、記載例も示す~
2022年12月22日、日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会は、「「中小企業の会計に関する指針」の改正に関する公開草案等」を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 金融審議会、市場インフラの機能向上とスタートアップへの円滑な資金供給のため、私設取引システムの機能向上や公正価値評価促進等への検討をまとめた中間整理を公表
これは、市場インフラの機能向上とスタートアップ企業等への円滑な資金供給を中心に検討を行い、取引所と私設取引システム(PTS)の機能強化や公正価値評価の促進等、利用者の利便向上と保護を図っていくための制度化を含めた施策について検討したものである。
《速報解説》 スタートアップの新規上場手段多様化に向け、東証が「IPOに関する上場制度等の見直しについて」を公表~新規上場プロセスの円滑化やダイレクトリスティングの環境整備を図る~
2022年12月16日、東京証券取引所は、「IPOに関する上場制度等の見直しについて」を公表し、意見募集を行っている。
日本の企業税制 【第110回】「令和5年度税制改正大綱のあらまし」
令和4年12月16日(金)、与党(自由民主党・公明党)は令和5年度税制改正大綱を取りまとめた。
今回の大綱は、NISAの大幅拡充、30億円を超える高額所得者への最低課税制度の創設、相続税・贈与税の見直し、インボイス制度の円滑な実施のための措置の導入、車体課税の見直し、研究開発税制の見直し、スタートアップ関連税制の拡充、新たな国際課税制度の創設など大きな改正項目が多数並んだほか、防衛力強化に向けた財源確保の一環としての税制措置の検討が行われたことで、ここ数年の税制改正大綱決定のスケジュールよりも1週間程度遅めの大綱決定となった(昨年及び一昨年はともに12月10日決定)。
谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第21回】「租税回避の法的評価とリベラルな租税回避観」-住所国外移転[武富士]事件・最判平成23年2月18日訟月50巻3号864頁-
前回は租税回避の意義と類型について検討したが、これに関連して今回はその法的評価(谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」第24回参照)について検討することにしよう。筆者は租税回避の法的評価を、課税要件アプローチによる租税回避の包括的定義(前回Ⅱ参照)の中に、「課税要件の充足を避け納税義務の成立を阻止することによる、租税負担の適法だが不当な軽減または排除」(拙著『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)【66】)という形で採り入れ、その定義を示している。
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第65回】「現物出資による移転の承認があった場合における小規模宅地等の特例と個人版事業承継税制の適用面積」
先代事業者甲は令和2年10月に後継者である長男乙に特定事業用資産である下記のA土地及び建物の贈与を行い、乙は個人版事業承継税制に係る贈与税の納税猶予の適用を受けました。
乙は贈与税の申告期限の翌日から5年経過後に贈与税の納税猶予の適用を受けた特定事業用資産の全てについて現物出資を行い、法人を設立し、租税特別措置法70条の6の8(個人の事業用資産についての贈与税の納税猶予及び免除)6項の現物出資による移転の承認を受け、法人で事業を継続する予定です。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例117(相続税)】 「自宅の敷地内にある農業用倉庫の建築面積部分に特定事業用宅地等として「小規模宅地等の特例」が適用できたにもかかわらず、全体を特定居住用宅地等として「小規模宅地等の特例」を適用してしまった事例」
農業を営む被相続人甲の相続税申告につき、甲の居住用家屋が所在する敷地1,000㎡内に農業用倉庫が2棟あったため、建物の建築面積比で按分すれば、特定居住用宅地等として330㎡、特定事業用宅地等として400㎡に「小規模宅地等についての相続税の課税価額の計算の特例」(以下「小規模宅地等の特例」という)を適用できたにもかかわらず、税理士はこれに気付かず、全体を特定居住用宅地等として330㎡のみに「小規模宅地等の特例」を適用して申告してしまった。
