「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例87(法人事業税)】 「外形標準課税の付加価値割の計算において、純支払賃借料の計算上、含めない事務所賃貸料に係る管理費を含めて計算し、報酬給与額の計算上、含めるべき現物給与及び出向者に係る給与負担金相当額を含めずに計算したため、トータルで過大納付となった事例」
設立初年度である平成X3年3月期から平成Y1年3月期の法人事業税につき、外形標準課税の付加価値割の計算において、純支払賃借料の計算上含めない事務所賃貸料に係る管理費を含めて計算し、報酬給与額の計算上含めるべき現物給与(永年勤続旅行券)及び出向者に係る給与負担金相当額(寄附金認定された金額)を含めずに計算したため、トータルで過大納付となっていた。
これが令和X年1月の県税事務所の調査で発覚し、平成X7年3月期から平成Y1年3月期の5期分は更正により回復したが、平成X3年3月期から平成X6年3月期分については更正の期限徒過により還付が受けられなくなってしまった。これにより更正不能額につき過大納付が発生し賠償請求を受けたものである。
国外財産・非居住者をめぐる税務Q&A 【第42回】「外国の会社からの株式分配は配当課税か否か」
私が株式を保有する外国法人が、組織再編を行って株式分配を受けました。
この株式分配についての日本での課税関係はどうなるでしょうか。
なお、この株式分配は外国法上、適格組織再編に該当します。
措置法40条(公益法人等へ財産を寄附した場合の譲渡所得の非課税措置)を理解するポイント 【第23回】「「公益目的事業の用に直接供される」の該当性」-ケーススタディ-
次のようなケースでは、当該寄附財産は受贈法人の「公益目的事業の用に直接供されている」とみなされ、租税特別措置法第40条の規定の適用を受けることができますか。
《速報解説》 法務局における自筆証書遺言書保管制度、来週7月1日(水)から申請の予約受付開始~各種手続は原則として即日処理のため予約が必須~
7月10日から制度が開始される「法務局における自筆証書遺言書保管制度」については、既報のとおり本年3月には保管申請等に係る手数料を定めた政令も公表され制度開始を待つのみとなっているが、法務省は6月24日付で新たなページ(「予約について」)を公表、7月1日より申請等手続の予約を受け付けることが明らかとなった。
《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(令和元年10月~12月)」~注目事例の紹介~
国税不服審判所は、2020(令和2)年6月17日、「令和元年10月から令和元年12月までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加された裁決は表のとおり、国税通則法が4件のほか、所得税法及び相続税法が各1件の、合わせて6件となっており、最近の公表裁決事例としてはかなり少ない件数となっている。
今回の公表裁決では、6件すべてが、国税不服審判所によって課税処分等の全部又は一部が取り消されている。
日本の企業税制 【第80回】「連結納税制度適用会社のグループ通算制度への移行」
令和4年4月1日から連結納税制度からグループ通算制度に衣替えされるが、それまで連結納税制度を適用していたグループについては、グループ通算制度への移行について経過措置が設けられている。
Q&Aでわかる〈判断に迷いやすい〉非上場株式の評価 【第1回】「〔第1表の1〕第二順位の株主判定」
同族関係者でない甲と乙が下記の通り、A社株式(大会社に該当)とB社株式(大会社に該当)を所有している場合において、乙に相続が発生した場合には、乙が保有しているA社株式、B社株式についての評価方式は原則的評価方式(類似業種比準価額)が適用されるのでしょうか。それとも特例的評価方式(配当還元価額等)が適用されるのでしょうか。
居住用賃貸建物の取得等に係る消費税の仕入税額控除制度の適正化-令和2年度税制改正- 【第2回】「居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除の制限」
前回は改正の背景と改正前の取扱いについて確認したが、今回より令和2年度税制改正における居住用賃貸建物の取得等に係る仕入税額控除の制限について「居住用賃貸建物の範囲」や「仕入れ等の日の属する課税期間における取扱い」等を解説する。
オープンイノベーション促進税制の制度解説 【第2回】
確定申告書等に損金の額に算入される金額の損金算入に関する申告の記載があり、かつ、当該確定申告書等にその損金の額に算入される金額の計算に関する明細書その他一定の書類の添付がある場合に限り、損金算入が認められる(措法66の13⑬、措規22の13⑩)。