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〔判決からみた〕会計不正事件における当事者の損害賠償責任 【第1回】「エフオーアイ損害賠償請求事件第1審判決の特徴」
去る平成28年12月20日、東京地方裁判所は、株式会社エフオーアイ(以下「FOI社」と略称する)の会計不正により損害を受けた個人株主らを原告とする損害賠償事件において、同社の元取締役・元監査役のみならず、主幹事証券会社についても、金融商品取引法違反による民事上の責任を認め、損害賠償を命じる判決を言い渡した。
粉飾決算を理由とする損害賠償事件において、証券会社に損害賠償を命じる判決が出たのは初めてということで、大いに注目を集めた判決であるが、同時に、本判決は、社外監査役について損害賠償を命じている点についても、話題となっている。
〈実務家が知っておきたい〉空家をめぐる法律上の諸問題【前編】
総務省の統計によれば、平成25年10月1日現在における総住宅数は6,063万戸とされ、そのうち空家数は820万戸であり、空家率は13.5%といずれも過去最高を記録したと報告されている(総務省統計局平成27年2月26日付統計トピックスNo.86「統計からみた我が国の住宅 (「平成25年住宅・土地統計調査(確報集計)」の結果から)」の1参照)。
空家戸数や空家率は今後も上昇していくものと見込まれるところ、空家は相続や住居の変更等、様々な理由から生じる身近な問題である。また、近時、空家等対策の推進に関する法律が制定されるなど、空家問題は古くて新しい問題でもある。
役員給与等に係る平成29年度税制改正 【第1回】「改正の全体像」-損金算入要件に関する横断的な整理-
平成27年6月30日閣議決定による「『日本再興戦略』改訂2015」において、経営陣へのインセンティブ付与として、株式報酬及び業績連動報酬等の導入促進が謳われ、また、コーポレートガバナンス・コードにおいても、上場会社に対して、「中長期的な業績と連動する報酬の割合」や「現金報酬と自社株報酬との割合」の適切な設定を検証することが求められる(補充原則4-2①)等、株式報酬及び業績連動報酬の導入を促進する役員報酬制度改革が急務となっている。
相続(民法等)をめぐる注目判例紹介 【第1回】「法定相続分の預金返還等請求事件」-最高裁平成29年4月6日判決-
最高裁平成29年4月6日判決(以下、「本件判決」という)は、信用金庫に債権(普通預金債権、定期預金債権及び定期積金債権)を有していた被相続人の共同相続人の一部が、信用金庫を相手方として、法定相続分相当額の支払いを求めたという事案である。
原審(大阪高裁平成27年11月28日判決)は、従前の裁判所の判例に従い、預金債権は相続と同時に当然分割されるとして、相続人の請求を一部認容したため、信用金庫側が上告。
コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)の解説 【第1回】「CGSガイドラインの概要」
経済産業省が、2017年3月31日に、「コーポレート・ガバナンス・システムに関する実務指針(CGSガイドライン)」を公表した。これは、2017年3月10日に公表された「CGS研究会報告書-実効的なガバナンス体制の構築・運用の手引-」(CGSレポート)を踏まえたものであり、2015年6月から適用が開始された「コーポレートガバナンス・コード」(以下、CGコード)の内容を補完し、企業価値向上のための具体的な行動を取りまとめたものである。CGSガイドラインの別添として「経営人材育成ガイドライン」及び「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」も策定されており、これらを合わせると膨大な情報量となっている。
これからの国際税務 【第1回】「変化する国際税務の焦点」
近年の経済のグローバル化の特徴は、①国際経済取引の担い手である多国籍企業間の激しい競争と、②国際取引におけるサービスの比重の拡大である。
これら2つの進展は、国際課税ルールの有効性に深刻な疑問を呈する要因となった。
海外勤務の適任者を選ぶ“ヒント” 【第1回】「遠慮のない質問をする人は強い」
プラザ合意以降の円高から30年を経て、今や中小企業であっても、ごく普通に海外へと進出する時代になりました。
他方で、限られた経営資源しか持たない中小企業経営者・人事担当者にとっては「海外勤務者として誰を派遣すればよいか?」という、その人選が悩みのタネです。
なぜなら必ずしも「国内で仕事ができる人=海外で活躍できる人」とはいえず、文化やお作法など、ビジネス的な土壌の差が大きく影響するからです。
平成29年度税制改正における『組織再編税制』改正事項の確認 【第1回】
本誌198号で述べたように、平成28年12月8日に公表された与党税制改正大綱では、組織再編税制を大幅に見直すこととされており、具体的には、以下の点を改正することが明記されていた。
(1) スピンオフ税制
(2) スクイーズアウト税制
(3) 支配関係継続要件の見直し
(4) 株式継続保有要件の見直し
(5) 2段階組織再編成の見直し
(6) 資産調整勘定の償却の見直し
(7) 繰越欠損金、特定資産譲渡等損失の見直し
このうち、(2)から(5)までの改正は、平成29年10月1日の施行が予定されており、それ以外は、平成29年4月1日に施行されている。そして、平成29年3月31日の官報では、改正法人税法施行令が公表され、改正内容の全貌が明らかになった。
電子マネー・仮想通貨等の非現金をめぐる会計処理と税務Q&A 【第1回】「電子マネー・仮想通貨等の普及と会計・税務の動向」
このような新たなサービスを利用することで、会計・税務面での処理方法について、経理実務担当者がどのように処理していいか苦慮する場面も増えつつあるのではないかと感じる。
例えば、備品購入の際に、その代金の一部についてポイントカードを利用した場合の値引き額の取扱いをどのようにすればよいか、あるいは、公共交通機関の発行するポストペイ式のカードについて、利用額に応じた値引きを受けた場合の取扱いならどうかといった、何となく普段は定型的に経理処理を行っているが、はたしてそれが正しいのかと疑問に感じるようなことが意外に多くあるのではないだろうか。
