公開日: 2015/10/05
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《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(平成27年1月~3月)」~注目事例の紹介~

筆者: 米澤 勝

 《速報解説》

国税不服審判所「公表裁決事例(平成27年1月~3月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

国税不服審判所は、平成27年9月30日、「平成27年1月から3月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全6件の裁決であり、このところ、平均して10件以上の裁決を公表してきたことを考えると少なくなっている。

今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が一部取消された事例が2件、棄却又は却下された事例が4件であった。税法・税目としては、国税通則法と所得税法関係が各2件、相続税法と国税徴収法関係が各1件であった。

【公表裁決事例平成27年1月~3月分の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決
国税通則法 ① 納税申告の無効(調査手続の違法と修正申告の効果) 棄却・却下 ② 更正決定通知処分の理由付記(青色申告事業者) 棄却 所得税法 ③ 所得の帰属(他人名義による事業) 一部取消し ④ 居住用財産の譲渡所得の特別控除 一部取消し 相続税法 ⑤ 財産の評価(取引相場のない株式) 一部取消し 国税徴収法 ⑥ 第二次納税義務『無償又は著しい低額の譲受人等』 棄却

本稿では、公表された6件の裁決事例のうち、税務調査手続の違法性と理由付記に関する国税不服審判所の考えが示された事例を紹介したい。

なお、毎回のことであるが、論点を簡素化するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(平成27年1月~3月

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 《速報解説》

国税不服審判所「公表裁決事例(平成27年1月~3月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

国税不服審判所は、平成27年9月30日、「平成27年1月から3月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全6件の裁決であり、このところ、平均して10件以上の裁決を公表してきたことを考えると少なくなっている。

今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が一部取消された事例が2件、棄却又は却下された事例が4件であった。税法・税目としては、国税通則法と所得税法関係が各2件、相続税法と国税徴収法関係が各1件であった。

【公表裁決事例平成27年1月~3月分の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決
国税通則法 ① 納税申告の無効(調査手続の違法と修正申告の効果) 棄却・却下 ② 更正決定通知処分の理由付記(青色申告事業者) 棄却 所得税法 ③ 所得の帰属(他人名義による事業) 一部取消し ④ 居住用財産の譲渡所得の特別控除 一部取消し 相続税法 ⑤ 財産の評価(取引相場のない株式) 一部取消し 国税徴収法 ⑥ 第二次納税義務『無償又は著しい低額の譲受人等』 棄却

本稿では、公表された6件の裁決事例のうち、税務調査手続の違法性と理由付記に関する国税不服審判所の考えが示された事例を紹介したい。

なお、毎回のことであるが、論点を簡素化するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(平成27年1月~3月

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連載目次

《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例」~注目事例の紹介~

〔令和6年〕
〔令和5年〕
〔令和4年〕
〔令和3年〕
〔令和2年〕
〔平成31年(令和元年)〕
〔平成30年〕
〔平成29年〕
〔平成28年〕
〔平成27年〕
〔平成26年〕
〔平成25年〕

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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