公開日: 2019/06/21
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《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(平成30年10月~12月)」~注目事例の紹介~

筆者: 米澤 勝

 《速報解説》

国税不服審判所

「公表裁決事例(平成30年10月~12月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

過去の公表裁決事例紹介はこちら

国税不服審判所は、平成31年6月19日、「平成30年10月から12月分までの裁決事例の追加等」を公表した。

今回追加された裁決は表のとおり、全13件で、国税通則法、所得税法、法人税法及び相続税法が各3件、国税徴収法が1件となっている。13件の公表裁決のうち、国税不服審判所によって課税処分等の全部又は一部が取り消された裁決が6件、棄却された裁決が7件となっている。

【表:公表裁決事例平成30年10月~12月分の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決

税目・税法	主に争点となった項目	裁決結果 国税通則法	①	重加算税(隠ぺい、仮装の認定)	全部取消し 棄却 	②	重加算税(隠ぺい、仮装の認定)	一部取消し 	③	不服審査(処分の消滅)	棄却 所得税法	④	実質所得者課税(他人名義不動産の貸付)	棄却 	⑤	推計課税 (同業者に異動があった場合の推計の合理性)	一部取消し 棄却 	⑥	措置法(証券会社から受領した金員の所得区分)	棄却 法人税法	⑦	役務提供による収益の帰属年度	一部取消し 棄却 却下 	⑧	受取配当金の益金不算入の特例	棄却 	⑨	繰延資産の償却(繰延資産の範囲)	棄却 一部取消し 相続税法	⑩	財産評価(不動産鑑定士による鑑定評価)	棄却 	⑪	財産評価(宅地及び宅地の上に存する権利)	一部取消し 	⑫	財産評価(雑種地)	棄却 国税徴収法	⑬	財産の換価等(公売公告)	棄却
本稿では、公表された13件の裁決事例のうち、国税通則法、法人税法及び国税徴収法のそれぞれ1件について、その判断のポイントを中心に紹介したい。いつものお断りであるが、論点を整理するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(平成30年10月~12月)

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国税不服審判所

「公表裁決事例(平成30年10月~12月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

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国税不服審判所は、平成31年6月19日、「平成30年10月から12月分までの裁決事例の追加等」を公表した。

今回追加された裁決は表のとおり、全13件で、国税通則法、所得税法、法人税法及び相続税法が各3件、国税徴収法が1件となっている。13件の公表裁決のうち、国税不服審判所によって課税処分等の全部又は一部が取り消された裁決が6件、棄却された裁決が7件となっている。

【表:公表裁決事例平成30年10月~12月分の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決

税目・税法	主に争点となった項目	裁決結果 国税通則法	①	重加算税(隠ぺい、仮装の認定)	全部取消し 棄却 	②	重加算税(隠ぺい、仮装の認定)	一部取消し 	③	不服審査(処分の消滅)	棄却 所得税法	④	実質所得者課税(他人名義不動産の貸付)	棄却 	⑤	推計課税 (同業者に異動があった場合の推計の合理性)	一部取消し 棄却 	⑥	措置法(証券会社から受領した金員の所得区分)	棄却 法人税法	⑦	役務提供による収益の帰属年度	一部取消し 棄却 却下 	⑧	受取配当金の益金不算入の特例	棄却 	⑨	繰延資産の償却(繰延資産の範囲)	棄却 一部取消し 相続税法	⑩	財産評価(不動産鑑定士による鑑定評価)	棄却 	⑪	財産評価(宅地及び宅地の上に存する権利)	一部取消し 	⑫	財産評価(雑種地)	棄却 国税徴収法	⑬	財産の換価等(公売公告)	棄却
本稿では、公表された13件の裁決事例のうち、国税通則法、法人税法及び国税徴収法のそれぞれ1件について、その判断のポイントを中心に紹介したい。いつものお断りであるが、論点を整理するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(平成30年10月~12月)

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連載目次

《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例」~注目事例の紹介~

〔令和6年〕
〔令和5年〕
〔令和4年〕
〔令和3年〕
〔令和2年〕
〔平成31年(令和元年)〕
〔平成30年〕
〔平成29年〕
〔平成28年〕
〔平成27年〕
〔平成26年〕
〔平成25年〕

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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