《速報解説》
国税不服審判所
「公表裁決事例(令和2年4月~6月)」
~注目事例の紹介~
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
過去の公表裁決事例紹介はこちら
国税不服審判所は、2020(令和2)年12月17日、「令和2年4月から6月までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加された裁決は表のとおり、所得税法及び消費税法が各2件、国税通則法及び相続税法が各1件の、合わせて6件となっている。
今回の公表裁決では、6件のすべてが国税不服審判所によって、原処分庁の課税処分等の全部又は一部が取り消されている。
【表:公表裁決事例令和2年4月から6月分の一覧】※本稿で取り上げた裁決
本稿では、公表された6件の裁決事例のうち、いずれも原処分庁の賦課決定処分の全部を、国税不服審判所が取り消すという判断を示した裁決3件について、検討したい。
なお、複数の争点がある裁決についても、その一部を割愛して、重加算税の賦課決定処分の可否に争点を絞らせていただいたことを、あらかじめお断りしておきたい。
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