公開日: 2018/06/14 (掲載号:No.272)
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税理士のための〈リスクを回避する〉顧問契約・委託契約Q&A 【第10回】「顧問契約の解除に関するトラブル」

筆者: 米倉 裕樹、元氏 成保、橋森 正樹

税理士のための

〈リスクを回避する〉
顧問契約委託契約

【第10回】

「顧問契約の解除に関するトラブル」

 

弁護士・税理士
米倉 裕樹
弁護士・ 関西大学法科大学院教授
元氏 成保
弁護士・税理士
橋森 正樹

 

A税理士とB顧客との顧問契約には、解約告知に関し、以下の規定が存在する。

第5条

1 本契約期間中において、甲または乙が本契約を解除するに当たっては、少なくとも3ヶ月前にその旨を相手方に予告しなければならない。

2 前項に定める場合を除き、AまたはBは、やむを得ない事情が生じた場合に限り、その事情を告げて本契約を解除することができる。ただし、やむを得ない事情が一方の責に帰すべき事由により生じたものであるときは、他方に対して損害の賠償をしなければならない。損害の賠償額は第2条に定める月額顧問報酬(15万円)に第3条に定める契約期間(1年間)の残月数を乗じた金額とする。

B顧客は些細なことで声を荒げたり、発言内容が日によって二転三転することが続いたため、A税理士は本顧問契約第5条第2項に基づき、B顧客との顧問契約を即時解除すると通知したところ、B顧客からは、決算時期なので業務を継続せよと要求された。

〔Q①〕 A税理士はそれを拒むことができるか。

〔Q②〕 さらに、A税理士としては、本顧問契約第5条第2項ただし書に基づき、B顧客に対し、残存期間に相当する顧問報酬額を請求することができるか。

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税理士のための

〈リスクを回避する〉
顧問契約委託契約

【第10回】

「顧問契約の解除に関するトラブル」

 

弁護士・税理士
米倉 裕樹
弁護士・ 関西大学法科大学院教授
元氏 成保
弁護士・税理士
橋森 正樹

 

A税理士とB顧客との顧問契約には、解約告知に関し、以下の規定が存在する。

第5条

1 本契約期間中において、甲または乙が本契約を解除するに当たっては、少なくとも3ヶ月前にその旨を相手方に予告しなければならない。

2 前項に定める場合を除き、AまたはBは、やむを得ない事情が生じた場合に限り、その事情を告げて本契約を解除することができる。ただし、やむを得ない事情が一方の責に帰すべき事由により生じたものであるときは、他方に対して損害の賠償をしなければならない。損害の賠償額は第2条に定める月額顧問報酬(15万円)に第3条に定める契約期間(1年間)の残月数を乗じた金額とする。

B顧客は些細なことで声を荒げたり、発言内容が日によって二転三転することが続いたため、A税理士は本顧問契約第5条第2項に基づき、B顧客との顧問契約を即時解除すると通知したところ、B顧客からは、決算時期なので業務を継続せよと要求された。

〔Q①〕 A税理士はそれを拒むことができるか。

〔Q②〕 さらに、A税理士としては、本顧問契約第5条第2項ただし書に基づき、B顧客に対し、残存期間に相当する顧問報酬額を請求することができるか。

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連載目次

筆者紹介

米倉 裕樹

(よねくら・ひろき)

弁護士・税理士

【経歴等】
立命館大学法学部卒
1999年大阪弁護士会登録(第51期)
弁護士法人北浜法律事務所 パートナー弁護士
近畿弁護士会連合会税務委員会委員長(平成27年5月~同29年4月)

【著書・論文等】
相続税 税務調査[指摘事項]対応マニュアル」(清文社2018年出版)共著
弁護士と税理士の相互質疑応答集」(清文社2017年出版)編者・共著
税理士が実際に悩んだ相続問題の法務と税務」(清文社2014年出版)
有利な心証を勝ち取る民事訴訟遂行」(清文社2015年出版)
「弁護士は民事裁判をどう見ているか(調査結果の分析)」(日本弁護士連合会「自由と正義」共著、2013年8月号)
「Doing Business in Japan」(53版改訂版以降、執筆担当Consumption Tax(消費税)共著、LexisNexis社、2013年~)
そこが危ない!消費増税をめぐる契約実務Q&A」(清文社2013年出版)等

  
 


元氏 成保

(もとうじ・しげほ)

弁護士・関西大学法科大学院教授

【経歴等】
2001年3月  京都大学法学部卒
2002年10月 大阪弁護士会登録(第55期)
共栄法律事務所 パートナー弁護士
関西大学法科大学院教授(租税法、行政法)
近畿弁護士会連合会税務委員会 副委員長

【著書・論文等】
相続税 税務調査[指摘事項]対応マニュアル」(清文社2018年出版)共著
弁護士と税理士の相互質疑応答集」(清文社2017年出版)編者・共著
「固定資産税の台帳課税主義とその限界」(滝井繁男先生追悼論集 日本評論社2017年出版)
「新実務家のための税務相談 民法編」(有斐閣2017年出版)共著
「租税法判例実務解説」(信山社2011年出版)共著
「職務発明に関して従業者等が使用者等から受け取る金員の所得区分」(水野武夫先生古稀記念論文集 法律文化社2011年出版)

  


橋森 正樹

(はしもり・まさき)

弁護士・税理士

【経歴等】
早稲田大学法学部卒
2002年大阪弁護士会登録(第55期)
橋森・幡野法律会計事務所 所長
近畿弁護士会連合会税務委員会 委員長(平成29年5月~)

【著書・論文等】
相続税 税務調査[指摘事項]対応マニュアル」(清文社2018年出版)共著
「企業税務講座」(労働調査会発行2011年から連載)
弁護士と税理士の相互質疑応答集」(清文社2017年出版)編者・共著
「Q&A高齢者施設・事業所の法律相談-介護現場の76問-」(日本加除出版2015年出版)共著
「事例解説 教育対象暴力-教育現場でのクレーム対応-」(ぎょうせい2015年出版)編者・共著
「事例にみる遺言の効力」(新日本法規2011年出版)共著等

  

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