事例で検証する
最新コンプライアンス問題
【第13回】
「アメフト部タックル事件と大学へのガバナンス」
弁護士 原 正雄
2018年5月6日、大学アメリカンフットボール部(以下、アメフト部)の試合で、N大学の部員A選手が危険な反則タックルを行い、相手大学の部員を負傷させた事件(以下、本件)が発生した。本件は、U監督が部員に反則タックルを指示したのではないか、ということで大変な社会問題となった。
5月31日、N大学は第三者委員会を設置して、事実関係と原因究明に着手した。6月29日には第三者委員会の中間報告書が公表され、同年7月30日、第三者委員会の最終報告書(以下、第三者報告書)が公表された。
第三者報告書によれば、本件は「指導者としての基本的な資質を欠いたU氏及びI氏から、精神的に過度のプレッシャーを掛けられた上、ルールを逸脱した危険タックル等の反則行為を指示されたA選手がこれを実行に移し、対戦相手のK大学アメフト部のB選手を負傷させた」というものである(第三者報告書38頁。以下、頁のみ記載)。
また、第三者報告書は、本件が問題となった後のN大学の事後対応について、以下の4点を「問題点」として指摘している(24~27頁)。
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