〔中小企業のM&Aの成否を決める〕
対象企業の見方・見られ方
【第25回】
「M&Aの形態によって異なる相手の見方・相手からの見られ方」
~形態別で考えるM&A検討のきっかけ・目的・着目点~
公認会計士・税理士
荻窪 輝明
《今回の対象者別ポイント》
買い手企業
⇒M&Aの形態によって異なる売り手の見方について理解を深める。
売り手企業
⇒M&Aの形態によって異なる買い手からの見られ方について理解を深める。
支援機関(第三者)
⇒M&Aの形態によって異なる対象企業の見方を知り助言や支援に活かす。
その他の対象者
⇒M&Aの形態によって異なる対象企業の見方・見られ方のポイントをつかむ。
1 形態によって異なるM&Aの戦略
中小企業のM&Aと一口に言っても、様々な形態があります。コロナ禍では、自社の行う事業と全く異なる事業、特に、自社の業績の動き方とは逆方向になるような事業をM&Aによって取得することによって、互いのリスクをヘッジし合い、有事における最悪の展開を回避できるような相手先を探す例も見られます。
しかし、このパターンでは、買い手の売り手事業に対する理解や経験値の不足から、統合後の失敗リスクも低くはないでしょう。ですから、現状でも、中小企業M&Aの多くは、同業種同業態企業との統合(水平統合)か、商流の川上や川下企業との統合(垂直統合)が自然な選択肢となります。
このとき、買い手がM&Aを検討するきっかけや目的は、希望するM&Aの形態によって異なりますので、売り手としては、買い手がなぜ当社へのM&Aを希望し、何に期待するのかを知って対応するのが良いと思われます。
そこで、今回は、M&Aの形態別に、買い手がM&Aに何を期待し、売り手の何に着目するかを知ることで、買い手、売り手の見方・見られ方を考えます。
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