公開日: 2013/10/03 (掲載号:No.38)
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顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル 【第17回】「棚卸資産管理のKPI(その① 受払検証)」

筆者: 島 紀彦

顧問先の経理財務部門の

“偏差値”が分かる

スコアリングモデル

【第17回】

「棚卸資産管理のKPI

(その① 受払検証)」

 

株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦

 

はじめに

前回までは「仕入・買掛債務管理」のKPIを取り上げたが、今回から3回にわたり、「棚卸資産管理」のKPIを取り上げる。

棚卸資産は、販売用の商品・製品、製造中の半製品・仕掛品、その原材料の総称である。それらは、営業活動の仕入を受けることによって増加し、販売で払い出されることによって減少する。その残高は、帳簿棚卸や実地棚卸により数えることによって確定するが、いずれの場合も有効な管理を行うためには、棚卸資産の受払の記録を継続していることが求められる。

この点で「棚卸資産管理」は、これまで取り上げた「売上・売掛債権管理」や「仕入・買掛債務管理」と業務の流れにおいて密接に連動している。

そこで、今回は、有効な棚卸資産管理を行う前提となる受払の継続記録の正確性を担保するKPIを取り上げる。

なお、スコアリングモデルを構成する18種類の業務全体の中では、「棚卸資産管理」は、該当する会社だけが回答する選択調査項目である。

KPIの項目

〔調査対象業務〕
棚卸資産管理

〔調査対象業務プロセス〕
受払検証

〔調査項目〕
修正前帳簿記録と実地棚卸の乖離はどの程度ですか。
次の式に従って算出した数値を回答欄に記入してください。

|直前決算期末の棚卸差異(A)| ÷ 直前決算期末の実地棚卸高(B)

〔回答形式〕
「比率」

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顧問先の経理財務部門の

“偏差値”が分かる

スコアリングモデル

【第17回】

「棚卸資産管理のKPI

(その① 受払検証)」

 

株式会社スタンダード機構
代表取締役 島 紀彦

 

はじめに

前回までは「仕入・買掛債務管理」のKPIを取り上げたが、今回から3回にわたり、「棚卸資産管理」のKPIを取り上げる。

棚卸資産は、販売用の商品・製品、製造中の半製品・仕掛品、その原材料の総称である。それらは、営業活動の仕入を受けることによって増加し、販売で払い出されることによって減少する。その残高は、帳簿棚卸や実地棚卸により数えることによって確定するが、いずれの場合も有効な管理を行うためには、棚卸資産の受払の記録を継続していることが求められる。

この点で「棚卸資産管理」は、これまで取り上げた「売上・売掛債権管理」や「仕入・買掛債務管理」と業務の流れにおいて密接に連動している。

そこで、今回は、有効な棚卸資産管理を行う前提となる受払の継続記録の正確性を担保するKPIを取り上げる。

なお、スコアリングモデルを構成する18種類の業務全体の中では、「棚卸資産管理」は、該当する会社だけが回答する選択調査項目である。

KPIの項目

〔調査対象業務〕
棚卸資産管理

〔調査対象業務プロセス〕
受払検証

〔調査項目〕
修正前帳簿記録と実地棚卸の乖離はどの程度ですか。
次の式に従って算出した数値を回答欄に記入してください。

|直前決算期末の棚卸差異(A)| ÷ 直前決算期末の実地棚卸高(B)

〔回答形式〕
「比率」

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連載目次

顧問先の経理財務部門の“偏差値”が分かるスコアリングモデル [総論]

[総論] 《第1回~第9回》

  • 【第1回】
    経営者の視点で経理財務部門の課題を考える
     ~経理財務分野で解決されるべき課題~
  • 【第2回】
    スコアリングモデルの概要と基本構想
     ~専門知識はいらない~
  • 【第3回】
    スコアリングモデルの評価の視点
     ~経理財務部門は5つの視点で評価せよ~
  • 【第4回】
    KPIで評価するというアプローチ
     ~KPIを絞り込め~
  • 【第5回】
    スコアリングモデルの特長
     ~非会計情報を、定量化し、相対評価せよ~
  • 【第6回】
    スコアリングモデルで評価する留意点
     ~いきなり業績評価に使ってはいけない~
  • 【第7回】
    スコアリングデータから優秀な会社の傾向を読み取る
     ~総合スコア~
  • 【第8回】
    スコアリングデータから優秀な会社の傾向を読み取る
     ~財務諸表の信頼性スコア~
  • 【第9回】
    スコアリングデータから優秀な会社の傾向を読み取る
     ~業務の有効性・効率性スコア~

筆者紹介

島 紀彦

(しま・のりひこ)

株式会社スタンダード機構
代表取締役

昭和45年 富山県富山市生まれ
富山市立堀川中学校卒業 バスケットボール部に所属
富山県立富山高校理数科卒業 山岳部に所属
東京大学法学部(公法学科)卒業

平成6年 住友銀行入社
外資系コンサルティング会社にて、経営コンサルティングに従事
米国ロサンゼルス投資会社にて、投資調査に従事
新日本有限責任監査法人にて、事業戦略・管理会計コンサルティングに従事
平成19年6月より現職
投資・M&A分野、事業戦略・管理分野、事業再編分野、リスクマネジメント分野のコンサルティングに従事

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