〔中小企業のM&Aの成否を決める〕
対象企業の見方・見られ方
【第32回】
「買い手による買い手自身の見方」
~自社の状況と将来を見つめ、M&Aが有効な手段か否かじっくり検討する~
公認会計士・税理士
荻窪 輝明
《今回の対象者別ポイント》
買い手企業
⇒M&Aの検討にあたって買い手自身の見方を知るヒントを得る。
売り手企業
⇒望ましいM&Aの買い手かどうかを知るためのヒントにする。
支援機関(第三者)
⇒買い手がM&Aの当事者として相応しいかを知るためのヒントを得て、M&Aの助言に役立てる。
その他の対象者
⇒M&Aの買い手を見る際に押さえておきたいポイントを理解する。
1 買い手にとってM&Aが有効な手段かを問う
中小企業のM&Aが浸透し、多くの中小企業にとってM&Aへの抵抗感がなくなっていけば、これまでにM&Aを経営の手段として検討してこなかった新たな買い手候補が現れます。M&Aの当事者のすそ野が広がるのはマーケットの活性化にとって望ましい一方で、買い手にとってM&Aへのハードルが低くなるほど、かんたんにM&Aを考えてしまう恐れもあります。
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