〈注記事項から見えた〉
減損の深層
【第16回】
「インドのイースト(酵母)事業が減損に至った経緯」
-インフレ鈍化との関係-
公認会計士 石王丸 周夫
〈はじめに〉
今回は、インドにおいて、主としてパン酵母(イースト)を製造、販売している事業での減損損失計上事例を取り上げます。
製粉業界の最大手として知られるこの会社は、2017年7月に、子会社を通じてインドにイースト工場を建設することを決定しました。その後、2022年8月に当該工場が稼働開始しましたが、2026年3月期中間(第2四半期)に至って、インドイースト事業の固定資産について減損損失を計上しています。稼働から丸3年経過した時点での減損です。
さっそく、事例を見ていきましょう。
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