公開日: 2022/09/01 (掲載号:No.484)
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〈注記事項から見えた〉減損の深層 【第9回】「鉄道子会社が減損に至った経緯」-減損の理由は観光客減少か、人口減少か-

筆者: 石王丸 周夫

〈注記事項から見えた〉

減損深層

【第9回】

「鉄道子会社が減損に至った経緯」

-減損の理由は観光客減少か、人口減少か-

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

〈はじめに〉

東急は2022年3月期において、子会社である伊豆急行の保有資産について減損を実施しました。

伊豆急行は、伊豆半島の東側(伊東-伊豆急下田間)を南北に走る鉄道路線の会社です。伊豆急行線はJR東日本と相互乗り入れしており、東京、神奈川方面からの観光客が利用する観光鉄道としてよく知られています。それゆえ、コロナ禍により観光客が激減し、業績が悪化したことは間違いないでしょう。

一般に減損会計では、業績が悪化すれば「減損の兆候あり」とされてしまいます。しかし、減損処理を実施するかどうかというのは、現在に至るまでの業績ではなく、今後の業績如何によります。

ということは、コロナが収まった後も観光客は戻ってこないと予測しているのでしょうか。さっそく、注記事例を確認してみましょう。

 

〈今回の注記事例〉

事例の会社名:東急

減損された事業の内容:交通事業

事例の年度:2022年3月期

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〈注記事項から見えた〉

減損深層

【第9回】

「鉄道子会社が減損に至った経緯」

-減損の理由は観光客減少か、人口減少か-

 

公認会計士 石王丸 周夫

 

〈はじめに〉

東急は2022年3月期において、子会社である伊豆急行の保有資産について減損を実施しました。

伊豆急行は、伊豆半島の東側(伊東-伊豆急下田間)を南北に走る鉄道路線の会社です。伊豆急行線はJR東日本と相互乗り入れしており、東京、神奈川方面からの観光客が利用する観光鉄道としてよく知られています。それゆえ、コロナ禍により観光客が激減し、業績が悪化したことは間違いないでしょう。

一般に減損会計では、業績が悪化すれば「減損の兆候あり」とされてしまいます。しかし、減損処理を実施するかどうかというのは、現在に至るまでの業績ではなく、今後の業績如何によります。

ということは、コロナが収まった後も観光客は戻ってこないと予測しているのでしょうか。さっそく、注記事例を確認してみましょう。

 

〈今回の注記事例〉

事例の会社名:東急

減損された事業の内容:交通事業

事例の年度:2022年3月期

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連載目次

〈注記事項から見えた〉
減損の深層

筆者紹介

石王丸 周夫

(いしおうまる・のりお)

公認会計士
石王丸公認会計士事務所

1968年生まれ。
1991年、慶応義塾大学商学部卒業。
1990年から2004年まで、監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)にて会計監査実務に従事し、多くの企業を担当。
2004年に石王丸公認会計士事務所開業。現在は、監査や上場企業へのディスクロージャー・コンサルティングを中心に活動している。

【主な著作】
・『気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩
・『経理財務担当者、士業のための 最短で導き出す分配可能額
・『パターン別 計算書類作成「うっかりミス」の防ぎ方
・『会社の姿が浮かびあがるカンタン経営分析 決算書あぶり出し分析法』(以上、清文社)

   

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