公開日: 2015/07/03
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《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(平成26年10月~12月)」~注目事例の紹介~

筆者: 米澤 勝

 《速報解説》

国税不服審判所「公表裁決事例(平成26年10月~12月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

国税不服審判所は、平成26年6月23日、「平成26年10月から12月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全14件の裁決である。今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が全部又は一部取り消された事例が10件、棄却又は却下された事例が4件であった。税法・税目としては、国税通則法が6件となっており、以下、法人税法関係が3件、所得税法関係が2件、相続税法関係、消費税法関係及び印紙税法関係が各1件であった。

【公表裁決事例平成26年10月~12月の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決
税目・税法	主に争点となった項目	裁決結果 国税通則法	①	更正又は決定等(更正決定通知における処分の理由)	一部取消し 	②	無申告加算税(正当な理由として認めなかった事例)	一部取消し 	③	重加算税(隠ぺい、仮装の事実等を認めた事例)	一部取消し 	④	重加算税(隠ぺい、仮装の事実等を認めなかった事例)	全部取消し 	⑤	不服審査(審査請求期間の不遵守)	却下 	⑥	調査手続(事前通知)	一部取消し 所得税法	⑦	事業所得(必要経費)	一部取消し 	⑧	退職所得の源泉徴収(退職所得と認定した事例)	全部取消し 法人税法	⑨	納税義務者(公益法人等)	棄却 	⑩	所得の帰属者(親睦団体によって開催された行事)	全部取消し 	⑪	通常のたな卸資産に係る売上原価等(簿外原価等)	一部取消し 相続税法	⑫	延納(延納許可の取消し)	棄却 消費税法	⑬	仕入税額控除(課税仕入れ等の経費区分)	一部取消し 印紙税法	⑭	判取帳該当性	棄却

本稿では、公表された14件の裁決事例のうち、注目される事例を紹介したい。なお、毎回のことであるが、論点を簡素化するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(平成26年10月~12月)」

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 《速報解説》

国税不服審判所「公表裁決事例(平成26年10月~12月)」

~注目事例の紹介~

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

国税不服審判所は、平成26年6月23日、「平成26年10月から12月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全14件の裁決である。今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が全部又は一部取り消された事例が10件、棄却又は却下された事例が4件であった。税法・税目としては、国税通則法が6件となっており、以下、法人税法関係が3件、所得税法関係が2件、相続税法関係、消費税法関係及び印紙税法関係が各1件であった。

【公表裁決事例平成26年10月~12月の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決
税目・税法	主に争点となった項目	裁決結果 国税通則法	①	更正又は決定等(更正決定通知における処分の理由)	一部取消し 	②	無申告加算税(正当な理由として認めなかった事例)	一部取消し 	③	重加算税(隠ぺい、仮装の事実等を認めた事例)	一部取消し 	④	重加算税(隠ぺい、仮装の事実等を認めなかった事例)	全部取消し 	⑤	不服審査(審査請求期間の不遵守)	却下 	⑥	調査手続(事前通知)	一部取消し 所得税法	⑦	事業所得(必要経費)	一部取消し 	⑧	退職所得の源泉徴収(退職所得と認定した事例)	全部取消し 法人税法	⑨	納税義務者(公益法人等)	棄却 	⑩	所得の帰属者(親睦団体によって開催された行事)	全部取消し 	⑪	通常のたな卸資産に係る売上原価等(簿外原価等)	一部取消し 相続税法	⑫	延納(延納許可の取消し)	棄却 消費税法	⑬	仕入税額控除(課税仕入れ等の経費区分)	一部取消し 印紙税法	⑭	判取帳該当性	棄却

本稿では、公表された14件の裁決事例のうち、注目される事例を紹介したい。なお、毎回のことであるが、論点を簡素化するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。

【参考】 国税不服審判所ホームページ
公表裁決事例(平成26年10月~12月)」

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連載目次

《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例」~注目事例の紹介~

〔令和6年〕
〔令和5年〕
〔令和4年〕
〔令和3年〕
〔令和2年〕
〔平成31年(令和元年)〕
〔平成30年〕
〔平成29年〕
〔平成28年〕
〔平成27年〕
〔平成26年〕
〔平成25年〕

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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