〔中小企業のM&Aの成否を決める〕
対象企業の見方・見られ方
【第35回】
「売り手の可視化」
~「Ⅱの部」を活用してプロフィールと企業の設計図を作成する~
公認会計士・税理士
荻窪 輝明
《今回の対象者別ポイント》
買い手企業
⇒期待する売り手を探し当てるためのヒントを得る。
売り手企業
⇒売り手の可視化を通じて、M&Aの実行に向けた準備を進めるためのヒントを得る。
支援機関(第三者)
⇒売り手の可視化に有用な項目を知り、M&Aの助言に役立てる。
その他の対象者
⇒売り手を可視化するためのポイントを理解する。
1 売り手を可視化する
中小企業のM&Aにおいて、多くの売り手は「売りたい理由」「売らなくてはならない理由」といった理由や事情があってM&Aに動きます。価額、後継者、業績など、売り手によってM&Aに踏み切る理由や事情は様々ですが、大体は目先の課題、問題に対処したい、解決したいとの思いが先行します。
しかし、M&Aは企業の存続と成長を助け、積み上げてきた時間によって向上した企業の価値を金銭に変えて、新たなスポンサーのもとで、再び地域経済を支える存在になるための大切な手段であって、単に現状の売り手の課題を解決するためのテクニックではありません。ですから、いざという時に限って、売り手の視野が狭まってしまう結果、M&Aによる決断を急がなくてもいいように、時間が許す限り、売り手自身の分析を平時のタイミングで行っておくのが望まれます。
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