金融・投資商品の税務Q&A 【Q79】「新しいNISA制度と現行NISA口座での投資額の取扱い」
私(居住者たる個人)は、一般NISAを利用して、上場株式等を保有しています。令和5年度税制改正でNISA制度が恒久化され、大きく仕組みが変更になると聞きました。現在NISA口座で保有している上場株式等は、2023年中に譲渡しないと非課税措置の適用を受けられないのでしょうか。
〈一から学ぶ〉リース取引の会計と税務 【第5回】「所有権移転ファイナンス・リース取引と所有権移転外ファイナンス・リース取引」
【第4回】では、ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引の判定について整理しました。
今回は、さらにファイナンス・リース取引を「所有権移転ファイナンス・リース取引」と「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に分類し、その判定基準について整理します。
法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準を学ぶ 【第2回】「法人税等の会計処理」
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号。以下「法人税等会計基準」という)が示す法人税等の会計処理について解説する。
〔中小企業のM&Aの成否を決める〕対象企業の見方・見られ方 【第38回】「売り手が気にしたい財務状況のポイント(中編)」~経営指標の活用と、分析や見方のポイント①~
中小企業のM&Aでは、M&Aの成立に至る過程で必ず譲渡等の「価額」が登場します。「◯千万円」「◯億円」と提示がある際、価額は買い手側から売り手側に投げかけられる、売り手自身の価値に対するいわば評価額です。この評価にあたって、買い手側は決算などの会計情報からのみで価額を算定するわけではないですが、それでも、買い手側にとって決算は極めて重要な情報源となります。このため、M&Aでは決算書から得られる情報に対する買い手の関心は高いと思った方がよいでしょう。
そこで今回は、前回の内容を踏まえて、決算の情報に基づく主要な経営指標を活用しながら、売り手目線による分析や見方のポイントをご紹介します。
《速報解説》 改正資金決済法上の電子決済手段の発行及び保有等に係る会計上の取扱いを示す公開草案がASBJより公表される
2023年5月31日、企業会計基準委員会は、「資金決済法における特定の電子決済手段の会計処理及び開示に関する当面の取扱い(案)」(実務対応報告公開草案第66号)等を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 国税庁、信託型ストックオプションの課税関係含むQ&Aを公表~有償型SOには当たらず給与課税との見解、発行会社には源泉徴収義務も~
国税庁は5月30日に「ストックオプションに対する課税(Q&A)(情報)」を公表、すでに一部報道がなされていたとおり、スタートアップ企業が導入を進めていた信託型ストックオプションの課税関係について見解を示した。
《速報解説》 税制適格SO要件の「契約時の1株当たりの価額」について、取引相場のない株式では評価通達による算定認める改正通達案が公表される~意見募集は2023年6月30日まで~
上記の権利行使価額要件に係る「契約時の1株当たりの価額」に関し、取引相場のない株式については「株価算定ルールが明示されておらず、税制適格ストックオプションの発行等において不安定な税務実務となっている」との指摘がなされていたとして、国税庁は5月30日付でこれらを明確化する改正通達案を公表、パブリックコメントに付した(意見募集は2023年6月30日まで)。
《速報解説》IASBが国際的な税制改革から生じる繰延税金の会計処理からの一時的な救済措置を企業に与える修正を公表~修正として「一時的な例外」及び「的を絞った開示要求」を導入~
国際会計基準審議会(IASB)によるIAS第12号「法人所得税」の修正が公表されている。
《速報解説》 監査役協会、「監査役監査実施要領」の改定版を公表~会社法改正や改訂版CGコードの適用開始、並びに監査役監査基準等の改定等を反映~
2023年5月22日付けで、日本監査役協会は「監査役監査実施要領」の改定を公表している。
谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第26回】「合法性の原則の内在的制約」-スコッチライト事件・大阪高判昭和44年9月30日判時606号19頁の新たな読み方-
今回は、古い裁判例ではあるが、スコッチライト事件・大阪高判昭和44年9月30日判時606号19頁(以下「本判決」という)を取り上げ、租税平等主義との関係で合法性の原則の制約を検討しながら、本判決の「新たな読み方」を提示することにしたい。まず、その検討に関連する本判決の判示を以下に引用しておこう(下線・傍点筆者)。