《速報解説》 国税庁、準備の進捗や対応漏れの確認に有用な「インボイス制度への事前準備の基本項目チェックシート」を公表~登録・売手・買手編に分類のうえ、チェック項目を設置~
国税庁は、令和4年9月22日、「インボイス制度への事前準備の基本項目チェックシート」を公表した。
《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(令和4年1月~3月)」~注目事例の紹介~
国税不服審判所は、2022(令和4)年9月28日、「令和4年1月から3月までの裁決事例の追加等」を公表した。追加で公表された裁決は表のとおり、所得税法が2件、法人税法及び相続税法が各1件で、合わせて4件と、前回公表分(令和3年10月から12月)と同じく、非常に少なくなっている。
谷口教授と学ぶ「税法基本判例」 【第18回】「瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱い」-特別土地保有税「経過的事実」事件・最判平成14年12月17日判時1812号76頁-
前々回から課税要件事実の認定に関する問題を検討してきたが、今回は、その問題の1つとして、瑕疵ある法律行為等の課税上の取扱いの問題を取り上げることにする。これは、私法上の法律行為に瑕疵があるとき、その瑕疵に対する私法的評価ないしその効力如何が、課税要件事実の認定において考慮されるべきか否か、また、どのように考慮されるべきかという問題である(拙著『税法基本講義〔第7版〕』(弘文堂・2021年)【61】参照)。
これからの国際税務 【第33回】「グローバルミニマム税の国内立法化の動向」
軽課税国に所在する子会社等の税負担が、国際的に合意された最低税率(15%)に達するまで、親会社の所在する国において課税する所得合算ルールを中核とする「グローバルミニマム税」については、2021年10月のG20/OECDでの合意を受けて、国内法立法のガイダンスとなるモデルルール(2021年12月)及びその内容を解説をするモデルルールコメンタリー(2022年3月)がOECD/IFにより公表され、現在は、執行面のルール等に関する「実施枠組み」の策定作業が行われている状況にある。
〔令和4年度税制改正〕財産債務調書・国外財産調書制度の見直し
令和4年度税制改正案に盛り込まれた「財産債務調書制度等の見直し」案について、去る3⽉22⽇の国会において可決・成⽴し、令和5年分以後の財産債務調書等より適用がされていく。
また、7月6日には、国税庁から「財産債務調書制度等の見直しについて」のチラシが公開され、改正前後の取扱いについて周知が行われている。
〈令和4年度税制改正の解説〉完全子法人株式等の配当に係る源泉徴収の見直し 【第2回】
【第1回】では、完全子法人株式等の配当に係る源泉徴収の見直しに関する改正の背景及び創設された特例措置の内容について解説した。
今回の【第2回】では、完全子法人株式等に係る配当等の課税の特例措置の具体例、その他の措置と施行日前後(経過措置)の取扱いについて確認する。
〔令和4年度税制改正における〕賃上げ促進税制の抜本的見直しについて 【第3回】
改正後の賃上げ促進税制においても、一定の要件を満たした場合に税額控除率の引上げ措置が設けられている。具体的には下表のとおりである(措法42の12の5①②)。
令和4年度税制改正における『グループ通算制度』改正事項の解説 【第9回】
連結納税制度からグループ通算制度へ移行した通算子法人(移行通算子法人)が、通算グループから離脱する場合又はグループ通算制度が取りやめとなる場合、その株主である通算法人において、その通算終了事由が生じるその移行通算子法人の株式の通算終了直前の帳簿価額をその移行通算子法人の通算終了直前の簿価純資産価額(加算措置を適用する場合は資産調整勘定等対応金額を加算した金額)とする。
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第53回】「二世帯住宅である建物(区分登記あり)に配偶者居住権を設定した場合の特定居住用宅地等の特例の適用」
被相続人である甲(相続開始日:令和4年9月23日)は、下記の土地及び建物を所有していました。土地建物の生前の利用状況は、1階部分は甲と甲の配偶者である乙が居住の用に供し、2階部分は長女である丙家族が居住の用に供しています。1階と2階で区分登記がされており、建物の各階ごとに玄関があります。また、甲は丙から賃料は収受していませんでした(区分登記の有無以外は、前問と同じ前提条件となります)。