~税務争訟における判断の分水嶺~課税庁(審理室・訟務官室)の判決情報等掲載事例から 【第20回】「非上場株式の譲渡が低額譲渡に当たるかについては、譲渡直前における譲渡人にとっての価値により評価するのが相当であると判断した事例」
A社の代表取締役であった甲は、自ら所有していたA社株式をB社に譲渡した(以下、これを「本件譲渡」という)。
甲は、本件譲渡について、配当還元方式による評価額(1株当たり75円)を基に算定した金額を譲渡対価としたが、課税庁は、その株式の価額を所得税基本通達59-6(1)に基づき、譲渡直前の議決権割合を基準にして類似業種比準価額による評価額(1株あたり2,505円)であると認定した。そして、それをもとに低額譲渡(所法59①二)に当たるとして所得税の更正処分が行われた。
理由付記の不備をめぐる事例研究 【第51回】「前期損益修正」~過去の事業年度に係る外注費の損金算入が認められないと判断した理由は?~
今回は、青色申告法人X社に対して行われた「過去の事業年度に係る外注費を当該事業年度の損金に算入することはできないこと」を理由とする法人税更正処分の理由付記の十分性が争われた東京地裁平成27年9月25日判決(税資265号順号12725。以下「本判決」という)を素材とする。
[IFRS適用企業の決算書から読み解く]収益認識会計基準導入で売上高はどうなる? 【第2回】「その売り手は「主役」か「脇役」か?」
どちらが主役でどちらが脇役なのかというのは、映画やドラマでも判断が難しい場合がよくありますが、収益認識会計基準が適用になると、収益の認識に際しても、売り手がその取引において主役なのか脇役なのかが問われるようになってきます。
収益認識会計基準の用語でいえば、「本人」なのか「代理人」なのかという話です。
税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性」の基礎解説 【第6回】「解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異の取扱い」
連載【第3回】及び【第4回】で解説したとおり、将来減算一時差異に係る繰延税金資産の回収可能性に関する取扱いは、会社の分類に基づく取扱いが原則的な取扱いとなる。
しかし、解消見込年度が長期にわたる将来減算一時差異については、繰延税金資産の回収可能性に関して、原則的な取扱いとは異なる取扱いが認められている。
《速報解説》 国税庁、平成30年分の路線価を公表~都市部は依然上昇傾向、地方も訪日客効果で一部上昇の兆し~
国税庁は7月2日、相続税や贈与税の算定基準となる平成30年分の路線価等を公表した。
平成30年分の全国平均路線価は対前年比0.7%の上昇となり、3年連続の上昇となった。また、路線価が上昇した都道府県数も昨年の13から18へと増加している。
《速報解説》 民泊新法による住宅宿泊事業の所得は原則雑所得に~宿泊者への提供面積によっては住宅ローン控除の適用要件を充たさなくなるケースも~
急増する外国人観光客への対応等を目的として、本年6月15日から住宅宿泊事業法(いわゆる民泊新法)が施行され、個人が都道府県知事等への届出手続を経ることで、住宅宿泊事業者として自己が居住する住宅を宿泊者へ提供できるようになった。
民泊というと一般的なホテルや旅館に比べ宿泊料がリーズナブルなイメージもあるが、この住宅宿泊事業を行うことで一定の収入も見込まれ、この所得に対する課税の取扱いが気になるところだ。
《速報解説》 IFRS9号を踏まえた金融商品会計基準の改正検討を前に会計士協会より信用損失の会計処理に関する研究資料が公表される~19の論点で日本基準と国際基準を比較、見直しに当たっての課題一覧も~
平成30年6月29日、日本公認会計士協会は、「我が国の銀行等金融機関の会計実務を踏まえた信用損失の会計処理に関する研究資料」(業種別委員会研究資料第1号)を公表した。
企業会計基準委員会では、今後、IFRS第9号「金融商品」の内容を踏まえた「金融商品に関する会計基準」(企業会計基準第10号。以下「金融商品会計基準」という)の改正に着手するか否かを判断することとし、2018年夏を目途に意見募集文書を公表する予定である。
《速報解説》 会計士協会、「仮想通貨交換業者の財務諸表監査に関する実務指針」を公表~ICO含むすべての仮想通貨を対象に~
平成30年6月29日、日本公認会計士協会は、「仮想通貨交換業者の財務諸表監査に関する実務指針」(業種別委員会実務指針第61号)を公表した。これにより、平成30年3月23日から意見募集していた公開草案が確定することになる。
これは、平成28年6月3日に資金決済法が改正され、仮想通貨交換業者が事業年度ごとに内閣総理大臣へ提出する財務に関する報告書に対して、公認会計士又は監査法人の監査報告書を添付することが求められたことを受けたものであり、仮想通貨交換業者の財務諸表監査に固有と考えられる留意点について述べている。
《速報解説》 ディスクロージャーWG、報告書(「資本市場における好循環の実現に向けて」)を公表~MD&A等の非財務情報、役員報酬等のガバナンス情報の開示充実を促す~
平成30年6月28日、金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」は、「金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ報告-資本市場における好循環の実現に向けて-」を公表した。
これは、有価証券報告書における開示を念頭に、その他の開示(会社法開示、上場規則、任意開示等)との関係にも配意しつつ、企業情報の開示の包括的な検討を行ったものである。
