〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方 【第16回】「別表13(3) 交換により取得した資産の圧縮額の損金算入に関する明細書」
本稿では、法人税申告書のうち、税制改正により変更もしくは新たに追加となった様式、実務書籍への掲載頻度が低い様式等を中心に、簡素な事例をもとに記載例と書き方のポイントを解説していく。
第16回目は、前回の保険金等による圧縮記帳に引き続き、同じ圧縮記帳の中から実務で比較的採用するケースの多い、「別表13(3) 交換により取得した資産の圧縮額の損金算入に関する明細書」を採り上げる。
特定居住用財産の買換え特例[一問一答] 【第20回】「居住の用に供しないことについて特別の事情がある場合」-特別の事情-
Xは、昨年の7月に自己の居住用の土地家屋(所有期間が10年超で居住期間は10年以上)を売却し、同年の11月、その売却代金をもって新たに土地家屋を購入しましたが、居住の用に供する前の本年1月に、その家屋が近隣から出た火災にあって焼失してしまいました。
この場合、「特定の居住用財産の買換えの特例(措法36の2)」の適用を受けることができるでしょうか。
フロー・チャートを使って学ぶ会計実務 【第35回】「個別財務諸表における税効果会計(回収指針対応版)」
平成27年12月28日に企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(以下、「回収指針」という)」が公表されている(なお、回収指針は、平成28年3月28日に改正が行われている)。
そこで、今回は回収指針に基づいて、個別財務諸表における税効果会計を解説する。今回の解説は、本連載【第4回】「個別財務諸表における税効果会計」の改訂版である。なお、本解説では3月末決算の会社を前提に解説している。
電子マネー・仮想通貨等の非現金をめぐる会計処理と税務Q&A 【第10回】「売上の対価として仮想通貨を受け取った場合の会計・税務」
先日得意先に対して行った役務提供の対価として、ビットコインで支払を行いたい旨の打診を受けました。会計処理はどのようにすればよいでしょうか。また、税務上、気をつけなければならないことはありますか。
連結会計を学ぶ 【第6回】「連結の範囲に関する重要性の原則」
連結財務諸表の作成において、親会社は、すべての子会社を連結の範囲に含めることが原則である(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)13項)。
ただし、連結会計基準は、重要性の原則を規定しており、子会社であって、その資産、売上高等を考慮して、連結の範囲から除いても企業集団の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する合理的な判断を妨げない程度に重要性の乏しいものは、連結の範囲に含めないことができるとしている(連結会計基準注1、注3)。
《速報解説》 金融庁、懇談会提言を踏まえ「監査報告書の透明化」を公表~「監査上の主要な事項(KAM)」の開示に向け検討を開始~
平成29年6月26日、金融庁は「「監査報告書の透明化」について」を公表した。
これは、監査報告書において、財務諸表の適正性についての意見表明に加え、監査人が着目した会計監査上のリスクなどを監査報告書に記載するものである。
《速報解説》 株式保有特定会社の判定基準に新株予約権付社債を追加する評価通達の改正案がパブコメへ~対象範囲拡大により改正後の判定に留意~
平成29年度税制改正大綱において、「株式保有特定会社の判定基準に新株予約権付社債を加える」との記載がなされていたが、6月22日にパブリックコメントで公表された財産評価基本通達の一部改正(案)において、その具体的内容が明らかとなった(意見・情報受付締切日は2017年7月21日)。
《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(平成28年10月~12月)」~注目事例の紹介~
国税不服審判所は、平成29年6月21日、「平成28年10月から12月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加された裁決は表のとおり、全9件であった。
今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が全部又は一部が「取り消された裁決が6件、棄却された裁決が3件となっている。税法・税目としては、所得税法4件、相続税法が3件、法人税法及び消費税法が各1件であった。
《速報解説》 広大地の新たな評価方法を規定した財産評価基本通達の改正案(パブコメ)が公表~《地積規模の大きな宅地の評価》を新設、「規模格差補正率」による評価へ~
6月22日、国税庁から財産評価基本通達の改正案についてのパブリックコメントが実施された。
本稿においては、広大地補正についてのパブリックコメントの内容を紹介する。
なお、本改正案の詳しい内容や影響分析、具体的な計算例については、6月29日の本誌No.224において解説することとする。