「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例138(法人税)】 「賃上げ促進税制において、雇用者給与等支給額につき決算賞与を含めずに集計したため、特別控除額が過少となってしまった事例」
令和Y年3月期の法人税につき、「給与等の支給額が増加した場合の法人税額の特別控除」(以下「賃上げ促進税制」という)の適用において、雇用者給与等支給額に決算賞与を含めずに集計したため、特別控除額が過少となってしまった。これにより、法人税等につき過大納付税額が発生し、賠償請求を受けたものである。
学会(学術団体)の税務Q&A 【第9回】「学術集会の参加料(法人税)」
本学会は、毎年総会のタイミングに合わせて、学術集会を開催していますが、学術集会の参加料は、法人税法上の収益事業に該当するのでしょうか。
固定資産をめぐる判例・裁決例概説 【第41回】「不動産売却時に未経過固定資産税を売主が負担したことから買主に経済的利益は生じず、売主から交付を受けた商品券は買主の一時所得であり、所得計上時期は不動産の引渡しを受け商品券の交付を受けた日とされた事例」
固定資産税は、賦課期日である1月1日に土地や家屋及び償却資産を所有している者に課する税金である(地法341一、343①、359)。よって、年中において土地や家屋が売却されたとしても、納税義務があるのは1月1日時点で所有していた売主であり、買主ではない。しかし実務的には、買主が土地や家屋の引渡しを受けた日以後の固定資産税や都市計画税(以下「未経過固定資産税等」という)については、買主が売主に未経過固定資産税等として支払うことがしばしば行われている。
〈一角塾〉図解で読み解く国際租税判例 【第55回】「シンガポール居住者該当性訴訟(地判令1.5.30、高判令1.11.27)(その2)」~旧所得税法2条1項5号、5条1項、2項、同法施行令14条1項2号~
本判決が示した「住所」の解釈について借用概念論を基に検討を行う。なお、本判決は一審判決を全面的に引用したため、一審二審の両判決内容から検討を行う(以下、一審二審の両判決をもって「本件」という)。
開示担当者のためのベーシック注記事項Q&A 【第27回】「その他の注記④」-資産除去債務に関する注記-
当社は連結計算書類の作成義務のある会社です。連結注記表及び個別注記表における資産除去債務に関する注記について、どのような内容を記載する必要があるか教えてください。
有価証券報告書における作成実務のポイント 【第6回】
今回は、有価証券報告書のうち、第一部【企業情報】第4【提出会社の状況】1【株式等の状況】から3【配当政策】の作成実務ポイントについて解説する。
なお、本解説では2024年3月期の有価証券報告書(連結あり/特例財務諸表提出会社/日本基準)に原則、適用される法令等に基づき解説している。
《速報解説》 ASBJが「金融商品会計に関する実務指針(案)」を公表~上場企業等保有のVCファンドの出資持分に係る会計上の取扱いを見直す~
2024年9月20日、企業会計基準委員会は、「金融商品会計に関する実務指針(案)」(移管指針公開草案第15号(移管指針第9号の改正案))を公表し、意見募集を行っている。
《速報解説》 ASBJ、「リースに関する会計基準」等を公表~原則、2027.4.1以後開始事業年度から適用~
2024年9月13日、企業会計基準委員会は、「リースに関する会計基準」(企業会計基準第34号。以下「リース会計基準」という)、「リースに関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第33号。以下「リース適用指針」という)等を公表した。これにより、2023年5月2日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。
日本の企業税制 【第131回】「各府省庁の令和7年度税制改正要望が公表」
8月末に、各府省庁からの令和7年度税制改正要望が公表された。
今回の要望項目数は、単純合計で、国税163項目、地方税187項目、重複排除ベースで、国税110項目、地方税130項目であった。項目数では、国税は過去10年間で最少、地方税でも令和4年度改正に次ぐ少なさとなっている。