《速報解説》 会計士協会、IESBAによる倫理規程の見直しを受け、「独立性に関する指針」及び「職業倫理に関する解釈指針」の改正(公開草案)を公表~担当者の区分ごとにインターバル期間を設定~
平成30年1月26日、日本公認会計士協会は、以下の公開草案を公表し、意見募集を行っている。
① 「独立性に関する指針」の改正について(公開草案)
② 「職業倫理に関する解釈指針」の改正について(公開草案)
これは、2017年1月の国際会計士連盟(International Federation of Accountants)における国際会計士倫理基準審議会(International Ethics Standards Board for Accountants) の倫理規程(Code of Ethics for Professional Accountants)の改正において、監査業務及びその他の保証業務における担当者の長期的関与とローテーションに関する改正が行われたことを受けたものである。
意見募集期間は、平成30年2月26日までである。
文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第22回】「単純なミスほど防ぎにくい~数字の転記ミス」
【事例22-1】には、いわゆる転記ミスが1か所あります。転記ミスとは、ある書類から別の書類に内容を書き写す際に発生するエラーです。ここでは、作業表である「連結精算表」から、開示書類である「連結計算書類(そのうち連結貸借対照表)」に転記する際に、数値を正確に書き写せなかったというミスがあります。
といっても、転記ミスした数字がどれなのか、一見しただけではわかりませんね。それを見つけるためには、転記元の連結精算表を持ってきて、見比べてあげなければなりません。
連結会計を学ぶ 【第11回】「のれんと負ののれんの会計処理」
投資と資本の相殺消去に際して、親会社の子会社に対する投資とこれに対応する子会社の資本が同額の場合には、差額が生じず、のれん又は負ののれんは計上されない。
しかしながら、親会社の子会社に対する投資とこれに対応する子会社の資本が同額でない場合には、差額が生ずることとなり、当該差額がのれん又は負ののれんとして会計処理される(連結会計基準24項)。
被災したクライアント企業への実務支援のポイント〔会計面のQ&A〕 【Q2】「サプライチェーンを介した被災の影響(販売先の被災)」~棚卸資産の評価~
当社は、一部特別仕様がある製品の製造を行っている製造業である。当期に発生した地震により、当社に直接の被害はなかったが、当社の販売先が被災した。
当期末における当社の製品評価について、どのように考えたらよいか。
なお、当社は棚卸資産の評価方法として個別法による原価法を採用し、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定している。
《速報解説》 開示内容の共通化・合理化、非財務情報の開示充実を図る改正開示府令等が確定~経営者の視点による経営成績の認識・分析を求める~
平成30年1月26日、「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」(内閣府令第三号)が公布された。これにより、平成29年10月24日から意見募集されていた公開草案が確定することになる。
《速報解説》 会計士協会及び監査役協会、近年の制度改正を受け「監査役等と監査人との連携に関する共同研究報告」を改正~実効性確保のため会計監査以外でも相互連携強化を求める~
平成30年1月25日、日本公認会計士協会と日本監査役協会は、「「監査役等と監査人との連携に関する共同研究報告」の改正について」を公表した。これにより、意見募集を行っていた公開草案が確定することになる。
税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性」の基礎解説 【第1回】「税効果会計の目的と繰延税金資産の回収可能性が論点になるワケ」
本稿より始まる新連載「税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性」の基礎解説」では、経理初心者が理解しにくい税効果会計について、会計処理を行うにあたって一番重要な繰延税金資産の回収可能性に関する考え方を中心に解説していく予定である。ぜひ参考にしていただきたい。
第1回目のテーマとして「税効果会計の目的と繰延税金資産の回収可能性が論点になるワケ」について取り上げる。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第68回】「2017年における調査委員会設置状況」
本連載では、個別の調査報告書について、その内容を検討することを主眼としてきたが、本稿では、少し視点を変えて、第三者委員会ドットコムが公開している情報をもとに、各社の適時開示情報を参照しながら、2017年において設置が公表された調査委員会について、調査の対象となった不祥事を分類するとともに、調査委員会の構成、調査報告書の内容などを概観し、その特徴を検討したい。
連結会計を学ぶ 【第10回】「投資と資本の相殺消去・非支配株主持分」
連結貸借対照表は、親会社及び子会社の個別貸借対照表における資産、負債及び純資産の金額を基礎とし、子会社の資産及び負債の評価、連結会社相互間の投資と資本及び債権と債務の相殺消去等の処理を行って作成する(「連結財務諸表に関する会計基準」(企業会計基準第22号。以下「連結会計基準」という)18項)。
今回は、投資と資本の相殺消去及び非支配株主持分について解説する。