企業結合会計を学ぶ 【第24回】「子会社が親会社に会社分割により事業を移転する場合の会計処理」
今回は、共通支配下の取引等の会計処理のうち、子会社が親会社に会社分割により事業を移転する場合の会計処理(会社分割の対価が親会社株式のみの場合)について解説する。
なお、文中、意見に関する部分は、私見であることを申し添える。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第152回】金融商品会計⑱「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品(転換社債型新株予約権付社債)の会計処理」
弊社では、「転換社債型新株予約権付社債」(以下「転換社債」という)の発行を検討しております。
転換社債の発行時及び転換社債に付された新株予約権の行使時の発行者側の会計処理方法を教えてください。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第89回】株式会社MTG「第三者委員会調査報告書(2019年7月11日付)」
MTGが2019年5月10日に発表した2019年9月期第2四半期決算短信について、トーマツによる審査の過程で、連結子会社であるMTG上海における同会計期間の特定の取引先に対する売上取引の収益認識方法(一括売上認識又は消化売上認識)について議論となり、トーマツがMTG上海に直接赴いて追加のレビュー手続を実施したところ、MTG上海が四半期レビュー期間中にトーマツに対して説明していた当該売上取引に関する会計処理の前提事実とは異なる事象が判明し、当該売上取引に関し不適切な会計処理の疑義が生じたとして、5月13日付で適時開示を行うとともに、翌日、取締役会で第三者委員会の設置を決議した。
改めて確認したいJ-SOX 【第5回】「「業務プロセスに係る内部統制の評価」のための6つのステップ」
いよいよ、本稿からJ-SOXの核となる論点に入ります。
今回のテーマは「業務プロセスに係る内部統制の評価」です。
財務報告に係る内部統制の有効性は、全社的な内部統制の評価結果を踏まえて業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を決定し、業務プロセスに係る内部統制の有効性を評価した結果をもとに、最終的に財務報告に係る内部統制が有効であるかどうかを評価します。したがって、業務プロセスに係る内部統制の評価は、財務報告に係る内部統制の有効性に直結する重要なテーマです。
それでは、詳細をみていきましょう。
企業経営とメンタルアカウンティング~管理会計で紐解く“ココロの会計”~ 【第17回】「会計で「ココロのマニュアルモード」をオンにする」
最近の電子レンジは高性能ですね。ご飯や飲み物を温める際、出力や時間を考えることなく、スイッチ1つ押して電子レンジのオートモードにお任せです。しかし、オートモードに頼ってばかりいる主婦は(・・・誰ですか?)、たまにミスをしてしまうのです!
ほんの少量残ったご飯を電子レンジに入れて、うっかりオートモードを押すと・・・、アチチ、やけどするくらい熱い! ほかにも温めすぎで固くなってしまうこともありますよね。温めるものが極端に少量の場合、電子レンジが温度を正しく検知できず過度に加熱してしまうことがあるようです。たいていの場合はオートモードに任せてよいのですが、場合によっては、マニュアルモードを使う必要があるのですね。
電子レンジと同じように人のココロにも、「オートモード」と「マニュアルモード」のような2つのシステムがあると考えられています。
企業結合会計を学ぶ 【第23回】「子会社が親会社を吸収合併する場合の会計処理」
子会社が親会社を吸収合併する場合、個別財務諸表上、次のように会計処理する(結合分離適用指針209項、210項、440項)。
M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第31回】「正常収益力分析」
「正常収益力」とは、買収対象となる企業又は事業の定常状態における継続的な収益力を指す。
具体的には、過年度の業績に混在している非経常的な項目や一過性の取引、経済合理性のない取引や新規事業/撤退予定の事業から生じる項目等を峻別して除外することで、買収後の企業/事業が買い手企業のもとで稼ぎ出すであろう収益力を把握することが分析の主眼となる。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第151回】金融商品会計⑰「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品(新株予約権)の会計処理」
弊社では、「現金のみを対価として受け取る新株予約権」(以下「新株予約権」という)の付与を検討しております。
新株予約権発行時、権利行使時及び失効時の発行者側の会計処理方法を教えてください。
〈桃太郎で理解する〉収益認識に関する会計基準 【第12回】「もし第二鬼ヶ島にも行くことになったら~契約の変更」
今回は、鬼ヶ島(第一鬼ヶ島)のほかに、もう1つ別の鬼ヶ島(第二鬼ヶ島)があったという設定にしました。桃太郎たちは、当初の鬼退治に向かう途中で第二鬼ヶ島を発見し、急きょ計画を変更したようです。
イヌ・サル・キジは、桃太郎と鬼退治同行サービスの契約を結んでいます。その遂行途中で内容に変更が生じた場合、イヌ・サル・キジの収益認識処理に何か影響が出るでしょうか。
以下、収益認識会計基準に照らして考えていきましょう。