企業結合会計を学ぶ 【第7回】「取得原価の配分方法②」-無形資産などの取扱い-
前回に引き続き、取得原価の配分方法に関して解説する。
今回は、無形資産、取得原価の配分額の算定における簡便的な取扱い、時価が一義的に定まりにくい資産への配分額の特例について解説する。
「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の徹底解説 【第7回】
ここでの論点は、収益(売上)を「総額」で認識するか、「純額」で認識するかである。
顧客への財又はサービスの提供に他の当事者が関与している場合、顧客との約束の性質が、企業が自ら提供する履行義務であるのか、あるいは財又はサービスが他の当事者によって提供されるように手配する履行義務であるのかを検討し、「本人」に該当するか、「代理人」に該当するか判定する(適用指針39)。
税効果会計における「繰延税金資産の回収可能性」の基礎解説 【第10回】「繰延ヘッジ損益に係る一時差異の取扱い」
今回は、その他有価証券の評価差額と同様に、純資産の部の「評価・換算差額等」に計上される繰延ヘッジ損益に係る一時差異の取扱いについて、その他有価証券の評価差額に係る一時差異の取扱いとの比較を交えながら説明していきたい。
経理担当者のためのベーシック会計Q&A 【第144回】ストック・オプション⑤「未公開企業が発行する場合」
未公開企業である当社(A社)は、従業員に対してストック・オプションを付与しました。この場合に求められる当社の会計処理を教えてください。
M&Aに必要なデューデリジェンスの基本と実務-財務・税務編- 【第14回】「労働債務の分析(その2)」-従業員に対する退職給付債務-
従業員に対する退職給付は、一定の期間にわたって労働を提供したこと等の事由に基づき、退職以後に支給されるものであり、積立方法として内部/外部積立、支給方法として一時金/年金支給の別に大別されるほか、事業主が外部積立する掛金の追加的な拠出義務を有するか否かによって、確定給付制度と確定拠出制度に区分される。
「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の徹底解説 【第6回】
【STEP5】では収益認識の時点及び方法を決定する。
企業が履行義務を一定の期間にわたり充足するものであると判断したには、当該履行義務は一定の期間にわたりで充足される(一定の期間で収益を認識する)ものとされ、一定の期間にわたり充足するものではないと判断した場合には、当該履行義務は一時点で充足される(一時時点で収益を認識する)ものとされる(基準38、39)。
企業結合会計を学ぶ 【第6回】「取得原価の配分方法①」-識別可能資産及び負債の範囲-
取得企業は、被取得企業から受け入れた資産及び引き受けた負債の時価を基礎として、それらに対して取得原価を配分する(企業結合会計基準98項)。
これは、取得とされた企業結合に特有な処理ではなく、企業結合以外の交換取引により複数の資産及び負債を一括して受け入れた又は引き受けた場合に一般的に適用されているものであり、次のような考え方である(企業結合会計基準98項)。
〔会計不正調査報告書を読む〕 【第79回】スルガ銀行株式会社「第三者委員会調査報告書(平成30年9月7日付)」(後編)
本稿では、【前編】に引き続き、スルガ銀行第三者委員会調査報告書について、スルガ銀行取締役・監査役の法的責任、経営責任についての第三者委員会の評価を検証するとともに、調査報告書公表後の事態の推移を見ておきたい。
合わせて、インターネット上で報じられている被害の実態について、第三者委員会の調査により事実関係が確認できている部分と、それ以外の部分とに分けて、解説したい。
「収益認識に関する会計基準」及び「収益認識に関する会計基準の適用指針」の徹底解説 【第5回】
単一の履行義務の場合、基本的に【STEP4】の検討は不要であるが、基準第32項(2)(6(連載第3回)(1)参照)に従って一連の別個の財又はサービスを移転する約束が単一の履行義務として識別され、かつ、対価に変動性のある金額が含まれている場合には、上記のうち(3)の検討が必要である(基準67)。