〔疑問点を紐解く〕インボイス制度Q&A 【第16回】「公共サービスを受けたときのインボイス交付の有無」
次のような公共サービスを受けたときにインボイスは交付されますか。
① 法務局で登記事項証明書を取得した
② 保健所で飲食店業の許可を取得した
③ 市役所に用事があり、市役所の駐車場に1時間駐車して駐車場代を支払った
④ 市の広報誌に広告を掲載し、広告料を支払った
⑤ 水道料金、事業系ごみ処理手数料を支払った
⑥ 公立病院で健康診断を受診した
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第43回】「相続時精算課税の留意事項」
当社(A社)は私(X)が創業し、これまで会社の業績は堅調に推移してきました。
しかしながら、最近の輸送コスト上昇等による仕入価格高騰により業績が悪化し、前期は創業以来の最大の赤字となり、資金繰りにも頭を悩ませています。
一方で、私は昨年60歳を迎えたことから、息子Y(A社取締役)への事業承継について検討を始めており、私が所有する本社工場の土地(A社へ賃貸借)についてもA社株式とまとめて息子Yへ贈与したいと考えています。
経営環境が悪化する前は、当社の純資産は大きく、毎期利益も計上できていたため、株価が高い状態でしたが、前期は赤字決算であったため株価は従来よりも大きく下がりそうです。なお、業績悪化に対しては抜本的な解決策が見つかっており、来期はV字回復する見込みです。
そこで、株価の低いこのタイミングで相続時精算課税制度を利用して、息子YへA社株式を贈与したいと思っています。相続時精算課税を適用する際に留意すべき点を教えてください。
〔事例で解決〕小規模宅地等特例Q&A 【第44回】「新築マンションの空室がある場合の貸付事業用宅地等の特例の適否」
被相続人である甲は令和4年5月1日に相続が発生しました。甲の所有する賃貸用のAマンション、Bマンションを配偶者である乙が相続し、引き続き、貸付事業の用に供しています。
不動産の利用状況は下記の通りです。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第77回】「稚内市過納金還付請求事件」~最判令和3年6月22日(民集75巻7号3124頁)~
個人の住民税について賦課決定をした上で滞納処分を行い、回収した金銭を当該住民税に配当した後、当該住民税の減額賦課決定をしたために、本来存在しなかったはずの住民税にまで配当していたこととなってしまった場合、その分に相当する金銭は、別の未納の住民税が存在するならそれに充当すべきか、それとも、直ちに過納金として扱い、当該個人に還付すべきか。
〔顧問先を税務トラブルから救う〕不服申立ての実務 【第15回】「請求人面談の留意点(その1)」
原処分が取り消されるか否かを争っている審査請求人にとって、一連の審理手続のうち、今回から2回にわたって解説する「請求人面談」が最大のヤマであるといえるだろう。
たとえ担当審判官が法と証拠に基づいて判断するといっても、担当審判官の請求人に対する印象が「答述内容の信頼性」に微妙な影響を与え、最終的には審理判断を左右するかもしれないからである。
収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第82回】
〈Q6〉出荷基準にいう出荷とは、具体的にどのような意味か。
〈Q7〉平成30年度改正前は、法人税法における収益の計上基準として、収入の原因となる権利の確定した日に収益を計上する権利確定主義が採用されているという見解があったが、法人税法22条の2第1項は、収益の計上基準として引渡基準を採用したため、権利確定主義は収益の計上時期を決定する規範としての役割を終えたと考えるべきか。
《速報解説》 国税庁、所得税基本通達を一部改正~控除対象扶養親族が国外居住親族である場合の「生活費等の支払38万円以上」の判定詳細示す
令和2年度の税制改正では、国外居住親族に係る扶養控除が見直されており、令和5年分以後の所得税に適用される。
見直しの詳細は、拙稿「《速報解説》 国外居住親族に係る扶養控除の見直し~令和2年度税制改正大綱~」をご参照いただきたい。
見直しにより、令和5年1月1日以後、年齢30歳以上70歳未満の非居住者を控除対象扶養親族とするには、その者が次のいずれかに該当していることが要件となる(所法2①三十四の二ロ)。
《速報解説》 ふるさと納税に係る総務省告示が改正される~返礼品の代わりに現金を付与する仕組みへの対応~
6月23日付で、ふるさと納税に関する総務省告示が改正された。同時に各都道府県及び市町村のふるさと納税担当部長宛に、告示の改正を受け内容が更新された「ふるさと納税に係る指定制度の運用について」が公表された。
《速報解説》 令和4年度税制改正に対応し、インボイス通達を国税庁が一部改正~届出書の追加、登録申請に関する経過措置、公益法人の特定収入等の規程を整備~
「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関する取扱通達」はいわゆるインボイス通達であるが、令和4年6月30日、国税庁より一部改正が公表された。