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谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」 【第50回】「現代国家と租税法律主義」-租税国家における「税法の世界」-

2018年8月から約2年半にわたって当初は月1回、翌年4月(第9回)からは月2回のペースで「税法の基礎理論」を連載してきたが、今回をもって連載を一先ず擱筆することとする。
この連載では、「税法の基礎理論」という言葉は、「税法の基礎にある考え方」あるいは(もう少し厳密にいえば)「実定税法の体系及び諸規定を支える基本原則」というような意味で用いているが、「税法の基礎理論」のこのような意味・用語法は、拙著『税法基本講義〔第6版〕』(弘文堂・2018年)の「第1編 税法の基礎理論」のそれと同じである(第1回Ⅰ参照)。

#No. 400(掲載号)
# 谷口 勢津夫
2020/12/24

組織再編税制、グループ法人税制及びグループ通算制度の現行法上の問題点と今後の課題 【第17回】「消費税及び不動産取得税」

P社が新設分社型分割によりA社を設立し、当該新設分社型分割により取得したA社株式(分割承継法人株式)をX社に譲渡した後に、X社を合併法人とし、A社を被合併法人とする吸収合併を行う場合において、X社が課税事業者になるのか、免税事業者になるのかが問題となる。なお、X社は買収のために設立されたペーパーカンパニーであり、基準期間における課税売上高は零である。

#No. 400(掲載号)
# 佐藤 信祐
2020/12/24

居住用財産の譲渡損失特例[一問一答] 【第10回】「居住用家屋とその敷地の一部を同時に譲渡しない場合」-居住用家屋の敷地の一部の譲渡-

Xは、14年前に取得した家屋とその敷地を居住の用に供していましたが、本年2月に、その居住用家屋とその敷地の一部を区分して売却したところ、譲渡損失が出てしまいました。
本年5月に、銀行から住宅取得資金を借り、残った敷地に新たに家屋を建てて、居住の用に供しています。
他の適用要件が具備されている場合に、Xは当該譲渡について、「居住用財産買換の譲渡損失特例(措法41の5)」を受けることができるでしょうか。

#No. 400(掲載号)
# 大久保 昭佳
2020/12/24

「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例93(消費税)】 「「調整対象固定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例」により「課税事業者選択不適用届出書」を提出することができない期間中に同届出書を提出したため、届出書の提出がなかったものとみなされてしまった事例」

令和元年分の消費税につき、基準期間の課税売上高が1,000万円以下となり免税事業者になることができたにもかかわらず、「調整対象固定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例」により「課税事業者選択不適用届出書」を提出することができない期間中に、免税事業者が選択できない平成30年からの「課税事業者選択不適用届出書」を提出したため、届出書の提出がなかったものとみなされてしまった。
これにより、免税事業者が選択できた令和元年分の消費税につき過大納付が発生し、賠償請求を受けたものである。

#No. 400(掲載号)
# 齋藤 和助
2020/12/24

国外財産・非居住者をめぐる税務Q&A 【第48回】「相続人が非居住者1人の場合の相続のアドバイスとその後の留意点」

税理士Aさんに日本に住んでいる高齢の女性Xさんから相談がありました。その方は都心で利便性と住環境のよいマンションに1人で住んでおり、年金収入と預金で生活しています。意思決定能力はまだしっかりとありますが、1人で生活をすることが不自由な状況です。推定相続人は娘Yさん1人ですが、結婚して、20年前から海外に住んでいます。Yさんは日本には預金口座はありません。
Xさんからの相談内容は、残りの人生で安定した生活が営めるように財産を使い、残った財産をすべてYさんに渡したいがどうすればいいか、また、遺言を書かなくとも自動的に財産が娘に渡るから何もしなくてよいかという相談を受けました。Xさんの今後の生活と財産承継を念頭に、どのようなアドバイスをすればよいですか。

#No. 400(掲載号)
# 菅野 真美
2020/12/24

〔弁護士目線でみた〕実務に活かす国税通則法 【第8回】「重加算税における『納税者』の意義」

前回述べたように、重加算税は「納税者」に仮装隠蔽行為があることを要件とするものであるが、納税者が法人である場合には厳密には代表取締役の行為以外に法人そのものの行為は観念できず、実際の仮装隠蔽行為を行うのはその役職員であることから、誰を基準として仮装隠蔽行為の有無を判断するべきかという問題が生じる。この点について、例えば、株式会社において役員が仮装隠蔽行為に加担していたというような場合には当該会社に重加算税を賦課すべきとの結論に違和感を持つ人は少ないと思われる一方、末端従業員の不正行為等についてまで株式会社が常に重加算税を甘受しなければならないとすれば、当該会社には非常に酷な結果となる。

#No. 400(掲載号)
# 下尾 裕
2020/12/24

収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第44回】

例えば、寄附金の額について定める法人税法37条8項は、次のとおり、定めている。
同項は、時価を指す語として、譲渡の時における「価額」又は経済的な利益のその供与の時における「価額」を使用し、「当事者間で合意した額」を指す概念として「対価の額」という語を使用している。時価とは異なる概念として「対価」という語を使用している条文の一例である。ここから、形式上、法人税法22条の2第4項でいう「その提供をした役務につき通常得べき対価の額に相当する金額」の「対価」とは、時価とは異なる概念であるという見解につなげることができる。

#No. 400(掲載号)
# 泉 絢也
2020/12/24

《速報解説》 住宅借入金等特別控除の延長・見直し~令和3年度税制改正大綱~

新型コロナウイルスの影響による先行き不透明さなどを背景に、個人による住宅取得環境が厳しさを増している。令和3年度税制改正大綱では、内需の柱となる住宅投資を幅広い購買層に対して喚起するため、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除(以下、住宅借入金等特別控除という)について、2つの特例措置が示された。

#No. 399(掲載号)
# 篠藤 敦子
2020/12/24

《速報解説》 デジタルトランスフォーメーション投資促進税制及び繰越欠損金の控除上限の特例~令和3年度税制改正大綱~

本稿では、令和3年度税制改正で創設される予定の「デジタルトランスフォーメーション投資促進税制」及び、これらの取組みを行っている企業に対する「繰越欠損金の控除上限の特例」について解説する。
いずれも新型コロナウイルス感染症で大きく変わった経済環境に適応し、経済の再生を実現するために、産業競争力強化に資するものとして導入が予定されている。

#No. 399(掲載号)
# 安積 健
2020/12/22

《速報解説》 「中小企業事業再編投資損失準備金制度」等、中小企業の経営資源の集約化に資する税制の創設~令和3年度税制改正大綱~

令和3年度税制改正大綱(2020年12月21日閣議決定)において、中小企業の経営資源の集約化に資する税制(本稿では以下、「経営資源集約化税制」とする)の創設が示された。
本稿では経営資源集約化税制の制度創設の背景と制度の概要、主な内容などについて解説する。

#No. 399(掲載号)
# 荻窪 輝明
2020/12/22
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