金融・投資商品の税務Q&A 【Q51】「複数回にわたって購入した仮想通貨(暗号資産)を譲渡した場合の譲渡価額の計算」
私(居住者たる個人)は、複数回にわたり仮想通貨を購入し、その一部を譲渡しました。
当年中の譲渡に関して確定申告を行いますが、雑所得の金額の計算上、譲渡対価から控除する譲渡価額の計算にあたり、期末に保有する仮想通貨の価額を評価する必要があると聞きました。
期末に保有する仮想通貨をどのように評価すればよいか教えてください。
事例でわかる[事業承継対策]解決へのヒント 【第13回】「幼い子への資産移転後の注意点」
私Xは40歳の会社経営者です。30歳の時にA社を創業し、今年、その会社を上場させることができました。
創業当初は赤字が続いていましたので、その間に私が設立したB資産管理会社へA社株式の30%を譲渡し、B社株式を当時5歳だった私の子Yに贈与しました(下図参照)。
私としては、上場時に発生した株式の含み益の一部を、子であるYにうまく移転できたと思っているのですが、今後、何か注意する点はありますか。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第55回】「集合債権譲渡担保と国税徴収法24条事件」~最判平成19年2月15日(民集61巻1号243頁)~
B社は、A社のX社からの借入金につき連帯保証をし、これに伴い、B社がC社との継続的取引に基づいて取得する売掛代金債権(将来の債権を含む)について、X社のために債権譲渡担保を設定して、C社に対し、確定日付のある書面で設定通知をした。その後B社が手形不渡りを出したため、X社はC社に対し債権譲渡担保の実行通知をした。他方、Y(国)も、B社への滞納処分として、B社のC社に対する売掛債権を差し押さえた。C社が債権者不確知により供託したため、X社は、Y・A社を相手に供託金還付請求権を有することの確認を求める訴訟を提起し、最終的にこれは認容された。
収益認識会計基準と法人税法22条の2及び関係法令通達の論点研究 【第20回】
法人税法22条の2第2項は、近接日基準の採用に当たり、資産の販売等に係る収益の額につき「一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って」当該資産の販売等に係る契約の効力が生ずる日その他の当該資産の販売等に係る目的物の引渡日又は役務提供日に近接する日の属する事業年度の確定した決算において収益として経理することを要求している。
《速報解説》 配偶者居住権及び配偶者敷地権が消滅した場合の譲渡所得の計算~令和2年度税制改正大綱~
令和元年税制改正において新たに規定された配偶者居住権に関しては、譲渡所得の取扱いについて専門家の間でも注目が集まっていたところであるが、令和2年度税制改正大綱では、配偶者居住権及び配偶者居住権の目的となっている建物の敷地の用に供されている土地等を配偶者居住権に基づき使用する権利(以下「配偶者敷地利用権」)が消滅等した場合及び配偶者居住権の目的となっている建物又はその建物の敷地の用に供されている土地等(以下「居住建物等」)をその所有者が譲渡した場合における取得費の取扱いが明記された。
monthly TAX views -No.84-「マイナポイントを軽減税率廃止につなげよう」
オリンピック後の経済活性策・消費喚起策として、マイナンバーカードを取得しキャッシュレス決済で買い物した場合に、一定額のポイントが付与される「マイナポイント制度」が始まる。
カードを取得し民間のキャッシュレス決済を申し込めば、2万円の支払に対して5,000円のポイントがカードのICチップに付与されるという。
令和元年分 確定申告実務の留意点 【第2回】「注意しておきたい最近の改正事項②」
前回に引き続き、最近の改正事項のうち確定申告実務に影響のある主要な項目を取り上げる。
相続空き家の特例 [一問一答] 【第45回】「第一次相続が未分割のままで第二次相続が発生しその相続人が1人の場合」-第一次相続が未分割のままで第二次相続が発生した場合-
本年1月にY(父)が死亡し、その際の相続人は、Z(母)及びX(子)の計2名でしたが、Yに遺言はなく、遺産分割協議を行う前、同年3月にZが続いて死亡しました。
Zが自己の居住の用に供していた家屋(昭和56年5月31日以前に建築)及びその敷地は、その全部がY名義のままでした。
この度、Zの死亡に伴い、Xは、その家屋を取り壊して更地にし、その敷地を売却することを考えています。
Zの相続開始直前までは、その家屋にZが一人で暮らしていました。この場合、Xは、「相続空き家の特例(措法35③)」を受けることができるでしょうか。
法人税の損金経理要件をめぐる事例解説 【事例13】「従業員への慰安目的で実施する「感謝の夕べ」に要する費用の損金性」
わが社においては、昨年3月期の法人税の申告に関し、上記「感謝の夕べ」に要した諸費用をすべて福利厚生費として損金算入しておりました。ところが、先日受けた税務調査で調査官は、従業員は租税特別措置法第61条の4第4項にいう「その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等」に該当し、かつ、その金額が総額約1,200万円と高額であることから、同条第3項の「通常要する費用」の範囲を超えているため、交際費等に該当するとして、全額損金不算入となる旨言い渡されました。
《相続専門税理士 木下勇人が教える》一歩先行く資産税周辺知識と税理士業務の活用法 【第8回】「社長貸付金の解消問題に関する本質論(ビジネス的視点)」
社長貸付金の解消問題は相続税対策でしばしば挙げられる問題であるが、その解決の一手法としてDES(債務の株式化)が存在する。しかし、DES(債務の株式化)の本来の目的は「財務の健全化」にあり、相続税対策だけがフォーカスされることには違和感を覚えてしまう。
そこで本稿では、DES(債務の株式化)を実行する原因となる社長貸付金そのものに焦点を当て、社長貸付金の解消問題に関する本質論をビジネス的視点から検証する。