これからの国際税務 【第12回】「平成31年度改正で導入されたデジタル経済等への課税情報照会制度」
仲介者を介さずに財貨や役務の供給者が直接ユーザーとの間で引渡しや決済を完了するデジタル取引については、そこから発生する所得に対する納税義務の履行を現行の申告納税制度の下でもれなく確保することは、執行サイドにとっての難問である。
〈事例で学ぶ〉法人税申告書の書き方 【第36回】「特別償却の付表(10) 革新的情報産業活用設備の特別償却の償却限度額の計算に関する付表」
今回は、法人の積極的なIoT、ビッグデータ等の利活用の分析等を支援し、国際的競争力の強化を促す観点から、平成30年度の税制改正により導入された特別償却制度である「特別償却の付表(10) 革新的情報産業活用設備の特別償却の償却限度額の計算に関する付表」の記載の仕方を採り上げる。
「税理士損害賠償請求」頻出事例に見る原因・予防策のポイント【事例72(法人税)】 「経営力向上計画の申請を失念したため、「中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の法人税の特別控除」及び「固定資産税の軽減特例」の適用を受けることができなくなってしまった事例」
平成Y0年9月期の法人税につき、新品取得した特定機械装置等につき、経営力向上計画の申請を失念したため、「中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の法人税の特別控除」及び「固定資産税の軽減特例」の適用を受けることができなくなってしまった。これにより法人税等につき過大納付税額が発生し、賠償請求を受けた。
措置法40条(公益法人等へ財産を寄附した場合の譲渡所得の非課税措置)を理解するポイント 【第8回】「「公益目的事業の運営が営利企業的に行われている事実がないこと」とは」
措置法40条の適用要件における「教育又は科学の振興、文化の向上、社会福祉への貢献その他公益の増進に著しく寄与する」ためには、公益目的事業の運営が営利企業的に行われている事実がないことが必要とされますが、この「公益目的事業の運営が営利企業的に行われている事実がないこと」とは、具体的にどういうことですか。
国外財産・非居住者をめぐる税務Q&A 【第27回】「国外財産の時価をめぐる合理性」
このたび発生した相続において、被相続人は海外に財産を有していました。この海外財産については、その地で相続税の申告をしているのですが、日本の相続税の申告書でも、外国での申告書に記載した財産の評価額を利用して問題ないでしょうか。
《速報解説》 経産省、『「攻めの経営」を促す役員報酬-企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引-』を改訂~役員報酬向けの株式交付信託に関する税務上の取扱いなど問合せの多い事項5問を追加~
経済産業省は、中長期の企業価値向上に対応する役員報酬プランの導入を促すため、『「攻めの経営」を促す役員報酬‐企業の持続的成長のためのインセンティブプラン導入の手引‐』を作成・公表している。これは、企業の株式報酬・業績連動報酬の導入を可能とする環境整備を行い、企業の「稼ぐ力」向上につなげることを目標としているものである。
公表後も税制改正に合わせて見直しがなされてきたが、2019年3月8日、民間からの問合せに応える形で、主に以下3点についてQ&Aのさらなる改訂がなされた。
日本の企業税制 【第65回】「所有者不明土地問題解消に向けた法制・税制上の取組み」
わが国では、不動産登記簿等の公簿情報等を参照しても所有者が直ちに判明しない、または判明しても所有者に連絡がつかない土地、いわゆる「所有者不明土地」が、人口減少・高齢化の進展に伴う土地利用ニーズの低下や地方から都市等への人口移動を背景とした土地の所有意識の希薄化等を背景に、全国的に増加している。
谷口教授と学ぶ「税法の基礎理論」 【第8回】「租税法律主義と実質主義との相克」-税法上の目的論的事実認定の過形成①-
私法上の法律構成による否認論は、前回取り上げた外国税額控除余裕枠利用事件の下級審段階では課税減免規定の限定解釈による否認論と並んで課税庁側が主張したものであり、前回述べた租税法学会第32回総会(2003年10月19日・岡山大学)における「司法過程における租税回避否認の判断構造-外国税額控除余裕枠利用事件を主たる素材として-」と題する報告(租税法研究32号(2004年)53頁[拙著『租税回避論』(清文社・2014年)第1章第2節所収])では、まず後者を「租税回避と裁判官による法形成の限界」として、次に前者を「租税回避と裁判官による事実認定の限界」として、それぞれ検討したところである。
相続税の実務問答 【第33回】「相続人間で相続分の無償譲渡が行われた場合の贈与税の課税」
父が、平成30年5月25日に亡くなりました。相続人は、長女(私)、二女、三女及び四女の4名です。父の四十九日の法要が済んでから、4人で遺産分割について協議をしてきましたが、それぞれの主張に大きな隔たりがあり、相続税の申告期限までに分割協議がまとまりそうもない状況でした。
そうしたところ、妹(四女)から、自分は姉妹間の争いに加わりたくないので、自分の相続分を私(長女)に譲渡し、分割協議から抜けたいとの申し出があり、私は、その申し出に従い妹(四女)の相続分を無償で譲り受けました。
この相続分の譲受けについて、私は贈与税の申告をする必要があるでしょうか。贈与税の申告をしなければならないとした場合、贈与税の課税価格はどのように計算すればよいのでしょうか。
