《速報解説》 法人・個人の納税地変更等について届出先の削減等、手続を簡素化~平成29年度税制改正大綱~
平成29年度税制改正では、納税環境整備の一環として、届出書の提出先や添付書類が省略されるなど、手続きの簡素化が図られることとなった。
これによって、二度手間とも感じられていた作業がシンプルになる。
なお、適用時期については大綱への記載がないため、今後の改正法令等を確認する必要がある。
《速報解説》 外国税額控除・研究開発税制等は増額更正に応じ税額控除額が増加、その更正の請求が不要に~平成29年度税制改正大綱~
平成23年12月税制改正以前は、外国税額控除(法法69、所法95)等や試験研究を行った場合の法人税額の特別控除(措法42の4)等は、確定申告書等(※)に一定の事項を記載するなど形式的な要件を満たす必要があった。
《速報解説》 相続税の物納財産、上場株式等が第一順位に~平成29年度税制改正大綱~
「平成29年度税制改正大綱」(平成28年12月22日閣議決定)では、「資産課税 - その他の事項」において、相続税の物納財産の順位見直しについて次のように記載されている。
《速報解説》 中小企業者等の貸倒引当金の特例措置、割増率を見直し2年延長~平成29年度税制改正大綱~
貸倒引当金の繰入限度額のうち、一括評価繰入額については、公益法人等や協同組合等であれば、その繰入限度額が通常の計算による繰入限度額の12%割増しとされている。
《速報解説》 中小企業者等の法人税率の軽減特例、2年延長へ~平成29年度税制改正大綱~
中小企業者等については、各事業年度の所得金額のうち年800万円以下の金額については、軽減税率が適用される(本則の軽減税率は19%)。
現行制度においては、平成24年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する各事業年度については本則の19%によらず、15%の軽減税率が適用されている。
《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(平成28年4月~6月)」~注目事例の紹介(重加算税の賦課決定処分を中心に)~
国税不服審判所は、平成28年12月15日、「平成28年4月から6月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全16件であった。
今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が全部又は一部が取り消された事例が12件、棄却された事例が4件となっている。税法・税目としては、国税通則法6件、所得税法4件、相続税法及び登録免許税法が各2件、法人税法及び国税徴収法が各1件であった。
《速報解説》 株式保有特定会社の判定基準に新株予約権付社債を追加、保有状況如何では評価額が高くなるケースも~平成29年度税制改正大綱~
平成28年12月8日に与党から公表され22日に閣議決定された「平成29年度税制改正大綱」では、資産税に関して種々の見直しが行われているが、その中でも取引相場のない株式の評価に関しては、既報の「類似業種比準方式の見直し」(下記拙稿を参照)に加え、株式保有特定会社の判定基準にも見直しが行われており、こちらも会社によっては不利な影響及ぼす可能性がある見直しとなっている。
《速報解説》 相続時精算課税との併用を認める等、事業承継税制の要件緩和~平成29年度税制改正大綱~
同制度は、平成25年度の税制改正の要件緩和に伴い、平成27年度の認定件数は増加したものの、平成27年度の認定件数の推計は456件(平成28年8月 経済産業省「平成29年度税制改正に関する経済産業省要望」より)程度であり、同制度のさらなる利用促進と利便性の向上を図る必要があった。
《速報解説》 役員給与税制、各給与類型の対象範囲を拡大~平成29年度税制改正大綱~
12月8日公表の「平成29年度税制改正大綱」では、「攻めの経営」を促すべく、経営陣に中長期インセンティブを付与するための多様な業績連動報酬や自社株式報酬の導入を促進するよう、損金算入の対象範囲が拡大されることが明記された。