改めて確認したいJ-SOX
【第2回】
「「内部統制」を構成する6つの基本的要素」
仰星監査法人
公認会計士 竹本 泰明
内部統制報告制度(以下、「J-SOX」という)の基準である「財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」(以下、「実施基準」という)では、内部統制は次のように定義されています。
内部統制とは、基本的に、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に関わる法令等の遵守並びに資産の保全の4つの目的が達成されているとの合理的な保証を得るために、業務に組み込まれ、組織内のすべての者によって遂行されるプロセスをいい、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング(監視活動)及びIT(情報技術)への対応の6つの基本的要素から構成される。
筆者は、会計士試験の受験勉強をしていた当時、この定義を何度も読みましたが、何度読んでも「内部統制って何なのだろう?」とまったく把握しきれませんでした。
読者の中にも、同じような思いを抱えている方がいるのではないかと思います。
そこで今回は、J-SOXの概要を説明する前に「内部統制の概要」を説明し、内部統制とはいったい何なのかを明白にしておきます。
1 内部統制とは何なのか
(1) 個人商店の場合
例えば、読者のあなたが個人商店を営んでいたとしましょう。あなたは社長であり、お店はあなた1人で切り盛りしているという設定です。
この場合、お店の行動と社長の行動が一致し、お店を社長が自在に操れるということになります。
お店の行動 = 社長の行動
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。