税理士が知っておきたい不動産鑑定評価の常識 【第7回】「“価格の三面性”からみた不動産鑑定評価の方式」~基本的な考え方と留意点~
筆者:黒沢 泰
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税理士が知っておきたい
不動産鑑定評価の常識
【第7回】
「“価格の三面性”からみた不動産鑑定評価の方式」
~基本的な考え方と留意点~
不動産鑑定士 黒沢 泰
前回まで、土地価格の特徴やその形成要因、借地権及び借家権の価格の相違、地代算定の目安など、不動産の価格や賃料にまつわる現象を角度の異なるいくつかの側面から取り上げてきました。
各々の解説を読まれた方は既に感じ取られたことと思いますが、不動産には他の財に見られない多くの特徴があり、これが不動産の価格の形成過程を複雑かつ難解なものにしている要因ではないかと思います。しかし、不動産に価格が生ずる源泉を探っていった場合、そこには一般の財と共通する「価格の三面性」という性格を見い出すことができます。
そこで、今回は、鑑定評価の方式の基礎にある「価格の三面性」について述べ、そこから派生して成り立つ鑑定評価の各方式や手法を掲げるとともに、基本的な考え方と特に税理士の方に向けた留意点を解説しておきます。
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連載目次
税理士が知っておきたい
不動産鑑定評価の常識
- 【第1回】 巷で言われる『簡易な鑑定』なるものは存在しない
- 【第2回】 必ずしも「1+1=2」とならない土地価格
- 【第3回】 借地権価格の評価は「更地価格×借地権割合」だけに限られない
- 【第4回】 鑑定評価に登場する価格形成要因と相続税の財産評価との関係
- 【第5回】 借地権とは異なる借家権の評価の意味
- 【第6回】 不動産鑑定評価基準には直接登場しない公租公課倍率法~世間的な地代の目安~
- 【第7回】 “価格の三面性”からみた不動産鑑定評価の方式~基本的な考え方と留意点~
- 【第8回】 ニーズが多いのは継続賃料の評価~鑑定評価における「賃料」の捉え方~
- 【第9回】 汚染土地の評価手法は原価法が現実的~鑑定評価と相続税・固定資産税の相違点~
- 【第10回】 更地の評価が建付地の評価より高いとは限らない~鑑定評価の常識も変化する~
- 【第11回】 共有不動産はどうして価値が下がるのか~税務の常識と鑑定評価の常識~
- 【第12回】 貸宅地の評価をめぐる争点~税務の常識と鑑定評価の常識~
- 【第13回】 争いが生じやすい中古建物の評価~鑑定評価で重視される市場性の観点~
筆者紹介
黒沢 泰
(くろさわ・ひろし)
大手鉄鋼メーカーの系列会社(部長職)にて不動産鑑定業務を中心に担当。不動産鑑定士。
【役職等】
不動産鑑定士資格取得後研修担当講師(財団の鑑定評価、現在)、不動産鑑定士実務修習修了考査委員(現在)、不動産鑑定士実務修習担当講師(行政法規総論、現在)、(公社)日本不動産鑑定士協会連合会調査研究委員会判例等研究委員会小委員長(現在)【主著】
『土地の時価評価の実務』(平成12年6月)、『固定資産税と時価評価の実務Q&A』(平成27年3月)、『税理士を悩ませる『財産評価』の算定と税務の要点』(平成29年10月)、『実務につながる地代・家賃の判断と評価』(平成30年9月)、『基準の行間を読む 不動産評価実務の判断と留意点』(令和元年8月)『不動産鑑定評価書を読みこなすための基礎知識』(令和2年12月、以上清文社)、『新版 逐条詳解・不動産鑑定評価基準』(平成27年6月)『新版 私道の調査・評価と法律・税務』(平成27年10月)、『不動産の取引と評価のための物件調査ハンドブック』(平成28年9月)、『すぐに使える不動産契約書式例60選』(平成29年7月)『雑種地の評価 裁決事例・裁判例から読み取る雑種地評価の留意点』(平成30年12月、以上プログレス)、『事例でわかる不動産鑑定の物件調査Q&A(第2版)』(平成25年3月)、『不動産鑑定実務ハンドブック』(平成26年7月、以上中央経済社)ほか多数。
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