税理士が知っておきたい
不動産鑑定評価の常識
【第36回】
「鑑定評価における土地建物一体減価という発想」
~容積率未消化の建物が建つ不動産の価値は下がる?~
不動産鑑定士 黒沢 泰
1 はじめに
対象不動産の現実の利用状況が周辺環境に適合していない(例えば、周囲は住宅であるが対象建物は遊興施設である等)という理由で土地建物一体としての不動産の価値が下がるという捉え方は、従来から鑑定実務においてもごく一般のこととして受け止められてきました。
しかし、今日では不動産の保有価値だけでなく利用価値という側面に関心が向けられており、環境に適合して建築されている建物でも、その地域で指定された容積率をはるかに下回ったものとしてしか利用されていない場合には、土地建物一体の価値が下がるという発想が取り入れられています。鑑定評価ではこれを「容積率未消化による一体減価(市場性の減退)」と呼んでいますが、今回は筆者が実際にこのような物件を評価した例を取り上げます。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員登録およびログインが必要です。
通常、Profession Journalの記事閲覧はプレミアム会員専用のサービスですので、プレミアム会員でのご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。