これからの国際税務
【第18回】
「令和2年度税制改正大綱における国際課税の焦点(その2)」
- 一国主義の税制改革と外国税額控除の制限-
21世紀政策研究所 国際租税研究主幹
青山 慶二
1 はじめに
電子経済を巡る国際課税ルールの改定がいよいよ大詰めを迎えつつある。本年(2020年)1月31日にOECD/G20の下にある包摂的枠組み国(約140ヶ国)が承認した文書では、まず、市場国へ新たに課税権を付与する多国籍企業の所得として、①自動化されたデジタルサービスと、②消費者向けビジネスから生じる超過収益を対象とする課税ルールの基本的枠組みが合意された(第1の柱)。
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