《速報解説》
国税不服審判所「公表裁決事例(平成27年1月~3月)」
~注目事例の紹介~
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
国税不服審判所は、平成27年9月30日、「平成27年1月から3月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全6件の裁決であり、このところ、平均して10件以上の裁決を公表してきたことを考えると少なくなっている。
今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が一部取消された事例が2件、棄却又は却下された事例が4件であった。税法・税目としては、国税通則法と所得税法関係が各2件、相続税法と国税徴収法関係が各1件であった。
【公表裁決事例平成27年1月~3月分の一覧】 ※本稿で取り上げた裁決
本稿では、公表された6件の裁決事例のうち、税務調査手続の違法性と理由付記に関する国税不服審判所の考えが示された事例を紹介したい。
なお、毎回のことであるが、論点を簡素化するため、複数の争点がある裁決については、その一部を割愛させていただいていることを、あらかじめお断りしておきたい。
【参考】 国税不服審判所ホームページ
「公表裁決事例(平成27年1月~3月」
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