『繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針』の要点・留意点 【第3回】「企業の(分類3)のポイント」
今回は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第26号。以下「適用指針」という)における企業の(分類3)について解説する。
適用指針の公表に際して、「企業会計基準適用指針公開草案第54号『繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(案)』の主なコメントの概要とそれらに対する対応」も公表されている。
「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」の概要と留意点
実務指針には主に、会計監査人の評価基準策定に関する実務指針と会計監査人の選定基準策定に関する実務指針が記載され、評価基準については14項目、選定基準については7項目の評価項目例が記載されている。
さらには各評価項目例において「関連する確認・留意すべき事項」の例示が記載されているため、実際の評価及び選定の段階において利用することが想定されている。
日本の企業税制 【第28回】「企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)について」
平成28年度税制改正で創設されることとなった『地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)』とは、地方自治体が行う地方創生を推進する上で効果の高い一定の事業として国が認定した事業=「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」に対して法人が行った寄附について、現行の損金算入措置に加えて、法人事業税・法人住民税及び法人税の税額控除を導入し、寄附金額の約6割の負担を軽減する制度である。
裁判例・裁決例からみた非上場株式の評価 【第1回】「論点分析」
本連載の目的は、非上場株式の評価について、会社法、租税法の両面からの分析を行うことにある。
税務専門家の立場からすると、「非上場株式の評価」と言われると財産評価基本通達を思い浮かべてしまうが、実務においては、会社法からの分析も必要である。
【第1回】にあたる本稿では、会社法、租税法の両面からの論点について解説したい。
〔平成28年3月期〕決算・申告にあたっての税務上の留意点 【第4回】「その他の留意すべき改正事項」
平成27年度税制改正における改正事項を中心として、平成28年3月期の決算・申告においては、いくつか留意すべき点がある。【第3回】は、「受取配当金の益金不算入の見直し」、「貸倒引当金の見直し」及び「地方拠点強化税制」について解説した。
【第4回】は、その他の留意すべき点をまとめて解説する。
理由付記の不備をめぐる事例研究 【第6回】「仕入」~架空仕入れと判断した理由は?~
本件更正処分の理由は、仕入れの架空(過大)計上である。したがって、課税庁は、X社が帳簿書類にA社からの仕入として計上していた×××円のうち〇〇〇円については、実際には、仕入取引は存在せず、架空のものであると認定して更正処分を行ったことになる。そうであれば、X社の帳簿書類の記載自体を否認して更正する場合に該当するものと考える。
税務判例を読むための税法の学び方【76】 〔第9章〕代表的な税務判例を読む(その4:「生計を一にする親族」の範囲~最判昭51.3.18②)
この事案は昭和40年のものであるから、昭和40年全面改正前における旧所得税法の考え方の影響は無視できない。そこで次に、旧所得税法の規定を確認しておきたい。
旧所得税法第11条の2においては、以下のように規定していた。
平成28年3月期決算における会計処理の留意事項 【第1回】「平成27年度税制改正及び平成28年度税制改正大綱」
平成27年度税制改正により、平成27年4月1日以後に開始する事業年度より法人税率が、25.5%から23.9%に引き下げられている。また、平成28年度税制改正大綱において、法人税率は、平成28年4月1日以後に開始する事業年度から23.4%、平成30年4月1日以後に開始する事業年度からは23.2%へとさらに引き下げられている。