計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第17回】「株主資本等変動計算書は『下段』で間違いやすい」
【事例17-1】は連結計算書類の連結株主資本等変動計算書です。
この中に1ヶ所だけ間違いがあります。
どこだかわかりますか?
内容的には、そんなに難しくはありません。
しかし、見つけにくいところかもしれません。
では、ヒントを出しましょう。
上の段と下の段をよく見比べてください。
〔経営上の発生事象で考える〕会計実務のポイント 【第14回】「連結納税グループに新規加入があった場合」
Question 当社(P社)は連結納税制度を適用している3月決算の上場企業である。×29年5月1日に内国法人であるA社の株式を100%取得し、完全支配関係を有することとなった。会計上は支配獲得日を×29年6月30日として処理している。また、A社の連結納税への加入に伴う時価評価対象資産の時価評価による税務上の評価差額が150百万円、A社の資本連結手続に伴う会計上の評価差額が200万円生じている。
また、×30年4月1日にA社は、P社に対して帳簿価額100百万円(時価評価前の帳簿価額80百万円)の土地を120百万円で売却した。P社は×31年4月1日にこの土地を150百万円で連結グループ外部の第三者に売却した。
この場合に、税効果会計上の主な会計処理にはどのような検討が必要になるか。
ストック・オプション会計を学ぶ 【第10回】「ストック・オプションと業務執行や労働サービスとの対応関係の認定②」
前回に引き続き、「ストック・オプション等に関する会計基準」(企業会計基準第8号。以下「ストック・オプション会計基準」という)及び「ストック・オプション等に関する会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第11号。以下「ストック・オプション適用指針」という)にしたがって、ストック・オプションと業務執行や労働サービスとの対応関係の認定について解説する。
平成29年3月期決算における会計処理の留意事項 【第2回】
監委66号において、企業を5つに分類することが求められていた。回収適用指針においても基本的に踏襲した上で一部必要な見直しが行われている。
繰延税金資産の回収可能性を判断する際に、回収適用指針第16項から第32項に従って、要件に基づき企業を「分類1」~「分類5」に分類し、当該分類に応じて、回収が見込まれる繰延税金資産の計上額を決定する(回収適用指針15)。
計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第16回】「金融商品の時価情報で記載漏れしやすい事項」
【事例16-1】は、連結計算書類のうち連結貸借対照表と金融商品の時価情報の注記を一部抜き出して掲載したものです。
これらのうち時価情報の方に、間違いと思われる点が1ヶ所あります。
どこだかわかりますか?
実は、何かが記載漏れになっている可能性があるのです。
〈業種別〉会計不正の傾向と防止策 【第7回】「地方公共団体」
予算単年度主義の考え方から、職員には、その年度に計上された予算はすべて使い切ることが求められる。仮に予算の未消化が発生した場合、それは議会で承認された事業が適切に実施されなかったことを意味し、翌年度以降の予算を減らされる恐れがある。
これを避けるために、職員は以下のような不正を起こしやすい。
平成29年3月期決算における会計処理の留意事項 【第1回】
3月決算が近づいてきた。今回の決算においても新たに検討しなければいけない会計処理の論点がある。そこで本連載では平成29年3月期決算における会計処理の留意事項を解説する。
なお、以下では、3月31日を決算日とする会社を前提に解説している。
計算書類作成に関する“うっかりミス”の事例と防止策 【第15回】「「非支配株主に帰属する当期純損失」の数値には△をつけるのか?」
【事例15-1】は、連結計算書類の連結損益計算書について、末尾部分を抜粋したものです。この中に誤っている箇所が1ヶ所ありますが、どこだかわかりますか?
今回の事例のタイトルが「△を付す必要のない数字に△が付されている。」となっているので、△の付されている数字が間違いであることは容易に想像がつくと思います。
そうです。「非支配株主に帰属する当期純損失 △199」ですね。
しかし、これがなぜ間違いなのか?という点は、少しややこしい話になるのです。
ファーストステップ管理会計 【第8回】「損益分岐分析の活用」~あるベーカリー経営者の悩み~
皆さんがベーカリーの経営者になったとしましょう。
ベーカリーの開業にあたっては、「国産小麦にこだわりたい」とか、「おしゃれな店舗にしたい」とか、いろいろな理想があるかもしれません。
しかし、どんなことにも理想と現実というものがありますね。
赤字続きでは、あっという間に閉店に追い込まれてしまいますので、現実を見て、利益をしっかり管理する必要があります。
これからベーカリーの経営者になったつもりで、利益の管理をしてみてください。