組織再編税制の歴史的変遷と制度趣旨 【第46回】
Ⅲ.分割編でも、Ⅱ.合併編と同様の内容が記載されている。合併編に比べて特徴的なのは、「組織再編税制の手引」146-147頁において、分割型分割に該当するのか、分社型分割に該当するのかにつき、分割計画書又は分割契約書を閲覧したうえで調査を行う必要があるという点が記載されていることであろう。
〔ケーススタディ〕国際税務Q&A 【第4回】「海外拠点に係る課税関係」
日本法人である当社は、海外に事業を展開するため、A国に拠点を設けることを検討しています。拠点には支店や子会社の形態があると聞いていますが、それぞれ課税上どのように異なるのでしょうか。
《速報解説》 国税庁、小規模宅地等特例の平成30年度改正に係る改正措置法通達を公表~貸付事業の事業的規模を明確化~
去る7月9日に国税庁は平成30年度税制改正に係る「相続税法基本通達等の一部改正について」を公表した。以下では、本件改正通達のうち小規模宅地等の特例に係る項目のうち重要度の高い論点につき解説をする。
《速報解説》 賃上げ・投資促進税制(旧・所得拡大促進税制)に係る改正措置法関係通達が公表される~設備投資要件の「国内資産」に係る項目等を新設~
平成30年6月29日、国税庁より「租税特別措置法関係通達(法人税編)等の一部改正について(法令解釈通達)」が公表された。
この中には、平成30年度の税制改正で抜本的に改正された「賃上げ・投資促進税制」(旧・所得拡大促進税制)に関する通達の新設・改正も含まれている。
酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第66回】「新聞報道からみる租税法(その3)」
更正の予知がない段階で提出された修正申告には過少申告加算税が課されず免除されるところ、かかる更正の予知の認定に新聞報道が影響を及ぼした事例として、いわゆるルノワール事件がある。
この事件は、ルノワールの絵画「浴後の女」と「読書する女」の売買取引において、買い主であるD商事の主張する絵画購入費と実際に売り主に支払われた金額について、15億円相当の差額が行方不明になっているなどとして世間の注目を集めた取引を巡り、かかる取引の仲介を取り持ったX(原告・控訴人)の仲介手数料の計上漏れに関して争われた事件である。
〈平成30年度改正対応〉賃上げ・投資促進税制(旧・所得拡大促進税制)の適用上の留意点Q&A 【Q1】「平成30年度税制改正により変更・追加された事項の全体像」
[Q1]
平成30年度の税制改正により、所得拡大促進税制について抜本的な見直しが行われたと聞きましたが、具体的にはどのように見直されたのでしょうか。
〔Q&A・取扱通達からみた〕適格請求書等保存方式(インボイス方式)の実務 【第1回】「適格請求書発行事業者の登録制度」
今回公表された「インボイスQ&A」については、平成35年10月1日より施行される適格請求書等保存方式(インボイス方式)の法令等の基本的内容を踏まえ、今回公表された「インボイス通達」により明確になった事項も含めた実務的に重要となる論点をQ&A形式で解説している。
〔平成30年度税制改正対応〕非上場株式等についての贈与税・相続税の納税猶予及び免除の特例制度(事業承継税制の特例措置) 【第4回】「相続税の納税猶予制度の特例(その1)」
相続税の納税猶予において特例措置の適用を受けるためには、まず「施行規則第17条第2項の規定による確認申請書(特例承継計画)」【様式第21】を平成35年3月31日までに都道府県知事に提出する必要がある(円滑化規則17①一)。また、平成35年3月31日までの相続については、相続後に2(2)の認定申請書と特例承継計画を併せて提出することも可能とされている。
平成30年度税制改正における『連結納税制度』改正事項の解説 【第2回】「『所得拡大促進税制』の改組(その2:中小企業向け)」
単体納税では、中小企業者(適用除外事業者を除く)に該当する場合に、前回解説した大企業向けの制度を適用する代わりに、中小企業者の所得拡大促進税制を適用することが可能となる(措法42の12の5②)。
ここで、「中小企業者」とは、資本金1億円以下の法人のうち、次に掲げる法人以外の法人をいう(措法42の4③⑧六・六の二、42の12の5②、措令27の4⑫)。