税務
税務分野に関する実務解説および最新情報を体系的にまとめたカテゴリです。法人税・所得税・消費税・相続税・国際課税など主要税目の制度解説から、税制改正情報、通達・判例の読み解き、実務対応のポイントまで幅広く掲載しています。企業の経理担当者や税理士事務所職員など、実務に携わる方が現場で活用できる視点を重視し、論点整理や具体的な対応策を分かりやすく解説しています。各税目別の詳細カテゴリもあわせてご参照ください。
相続税の実務問答 【第4回】「「相続の開始があったことを知った日」の判定」
86歳になる私の父が平成28年2月2日に亡くなりました。相続人は、兄と私の2人です。私は両親や兄と不仲であり、長らく連絡を取ることもなく、住所も転々としていたことから、父の死亡を知りませんでした。半年後の8月8日になって、偶然に出会った中学時代の友人から父が死んだことを聞かされましたので、直ちに兄と連絡を取り、父が亡くなったことを確認しました。
父は、自宅のほかにアパート2棟を所有していたことから、相続税の申告が必要になるのではないかと思われますが、相続税の申告期限はいつになるでしょうか。
「更正の予知」の実務と平成28年度税制改正【第5回】
税理士法第33条の2に規定する書面添付制度は、税理士又は税理士法人が自ら作成した申告書等について、その申告書作成に関して、計算・整理し、又は相談に応じた事項等を記載した書面を、当該申告書に添付することができる、というものである。
書面添付制度は、税理士等が作成した申告書について、それが税務の専門家の立場からどのように調製されたかを明らかにすることにより正確な申告書の作成及び提出に資するとともに、国税当局が税務の専門家である税理士等の立場をより尊重し、税務執行の一層の円滑化・簡素化に資するとの趣旨によるものと理解されている。そして、国税当局及び税理士会双方の立場から、この制度の普及・定着が図られている。
さっと読める! 実務必須の[重要税務判例] 【第19回】「10年退職金事件」~最判昭和58年12月6日(集民140号589頁)~
X社は、従業員と協議の上、勤続満10年定年制(勤続満10年をもって定年とし、退職金も支給する。その後も改めての採用があり得る)を採用・実施した。これに基づき、従業員Zは、定年に達したものとしていったんX社を退職し、X社は、従業員に対し退職金名義の金員(本件退職金)を支給した上、これを従業員の退職所得として、源泉徴収納付に係る所得税を納付した。なお、従業員の大部分は、この後も従前どおりの形態でX社に勤務しており、社会保険の切替等もなされなかった。
〈Q&A〉印紙税の取扱いをめぐる事例解説 【第38回】「原契約が課税物件表の複数の号に該当した場合の変更契約書」
【問】当社は清掃会社です。A社との間で清掃に関する基本契約を結んでいますが、今回、月額保守料の改定に伴い覚書を作成することとなりました。原契約の基本契約書は、第2号文書(請負に関する契約書)と第7号文書(継続的取引の基本となる契約書)に該当し、契約金額が計算できないことから、第7号文書として4,000円の印紙税を納付していますが、覚書も第7号文書となるのでしょうか。
金融・投資商品の税務Q&A 【Q16】「私募外国株式投資信託の収益分配金の取扱い」
私(居住者たる個人)は国内の証券会社を通じて外国投資信託(株式投資信託)に投資をすることを考えています。収益分配金はどのように課税されますか。
なお、この投資信託は私募の形態で発行されており、金融商品取引所(外国市場を含む)への上場等はなされていません。収益分配金につき、外国源泉税は課されません。
包括的租税回避防止規定の理論と解釈 【第25回】「私法上の法律構成による否認論②」
本稿では、アルゼ事件について解説を行う。本事件の争点は、①本件消費税更正処分及び決定処分の取消請求に係る訴えは審査請求を欠く違法な訴えであるか、②株式会社Bからメイン基板を購入して、これを売却するという本件取引を行った主体は、原告であるのか、米国法人Dであるのかの2つであるが、本稿では、後者のみについて解説を行うこととする。
《速報解説》 広島局、市が交付した空家等除去に係る補助金の課税上の取扱いについて文書回答事例を公表~所有者の親族が空家等を除去し交付を受けた場合、所得税法44条は適用されず総収入金額に算入~
広島国税局は、平成28年9月12日付(ホームページ公表は10月3日)で、「市の空家等除去支援事業補助金交付要綱に基づき交付される補助金の課税上の取扱いについて」の事前照会に対し、貴見のとおりで差し支えないとした回答文書を公表した。
《速報解説》 国税不服審判所「公表裁決事例(平成28年1月~3月)」~注目事例の紹介~
国税不服審判所は、平成28年9月29日、「平成28年1月から3月分までの裁決事例の追加等」を公表した。今回追加されたのは表のとおり、全17件であった。
今回の公表裁決では、国税不服審判所によって課税処分等が全部又は一部が取り消された事例が10件、棄却された事例が7件となっている。税法・税目としては、国税通則法3件、所得税法5件、法人税法4件、相続税法3件、登録免許税法及び国税徴収法が各1件であった。
酒井克彦の〈深読み◆租税法〉 【第46回】「宝くじに係る課税と所得の実現(その1)」
【設問】 平成28年6月7日、Aは、労務提供の対価として、同年5月に発売されたサマージャンボ宝くじ抽選券1,000枚(1枚300円)を無償で譲り受けた。その後、6月15日に行われた抽選の結果、2等1,000万円を含めて総額1,003万円の当選となった。
宝くじ抽選券の支給が労務提供の対価であるとするならば、かかる支給は給与所得に該当すると解されるが、ではこの場合、給与所得の金額は、300,000円(=1,000枚×300円)と解するべきか、若しくは1,003万円と解するべきであろうか。
