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【STEP4】在外子会社の換算
具体的には、以下のように換算を行う(外貨建取引等会計処理基準第三、会計制度委員会第4号「外貨建取引等の会計処理に関する実務指針」(以下「外貨指針」という)39、44)。
(*1) 在外子会社の決算日が連結決算日と異なる場合、在外子会社の貸借対照表項目の換算に適用する決算時の為替相場は、在外子会社の決算日における為替相場とする(外貨指針33)。なお、連結決算日との差異期間内において為替相場に重要な変動があった場合、在外子会社は連結決算日に正規の決算に準ずる合理的な手続による決算を行い、当該決算に基づく貸借対照表項目を連結決算日の為替相場で換算する(外貨指針33、71)。
(*2) 在外子会社の決算日が連結決算日と異なる場合、在外子会社の損益計算書項目の換算に適用する期中平均相場は、連結会計期間に基づく期中平均相場ではなく、当該在外子会社の会計期間に基づく期中平均相場とする(外貨指針34)。
換算したことによる差額は「為替換算調整勘定」として連結貸借対照表の純資産の部に計上する。
《設例1》
(前提条件)
- 親会社は前期末に在外子会社の株式を100取得した。
- 株式取得時の純資産の部は、資本金のみであり、100ドルであった。
- 為替相場は以下のとおりである。
株式取得時の為替相場・・・@100
決算時の為替相場・・・@110
期中平均相場・・・@105
親会社との取引時の為替相場・・・@100
- 在外子会社の当期末の財務諸表は以下のとおりである。
換算後の財務諸表は以下のとおりである。
(*1) 1,000ドル×決算時の為替相場@110
(*2) 800ドル×決算時の為替相場@110
(*3) 100ドル×株式取得時の為替相場@100
(*4) (*10)と同額
(*5) 差額
(*6) 500ドル×期中平均相場@105
(*7) 500ドル×親会社との取引時の為替相場@100
(*8) 500ドル×(期中平均相場@105 - 親会社との取引時の為替相場@100)
(*9) 900ドル×期中平均相場@105
(*10) 差額 又は 100ドル×期中平均相場@105